中国最南部にある雲南省では、茶の栽培が盛んだ。同省臨滄市鳳慶県錦秀村には名物がある。
茶畑にある茶の巨木だ。栽培されたものとしては世界最大で、樹高は10.6メートル。樹齢は3200年以上であることが確認されたという。(写真は「CNSPHOTO」提供)

 わざわざ、茶の巨木を眺めるために訪れる人もいる。写真は9日撮影。

◆解説◆

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 雲南省で生産される茶で、有名なのは葉を強く発酵させたプーアル茶だ。しかし実際には緑茶の方が多く生産されている。中国全国を見ても、緑茶を愛飲する地域が圧倒的に多い。日本で有名なウーロン茶は福建省や台湾などで飲まれてきた茶で、中国ではもともと「ローカル」な存在だった。

 日本の緑茶は収穫直後に蒸して発酵を止めるが、中国緑茶は釜で炒(い)って発酵を止める。日本で「釜炒り緑茶」を生産しているのは、佐賀県嬉野市などだ。16世紀初頭に、明の陶工が製法を伝えたとされている。
(編集担当:如月隼人)
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