中国共産党の機関紙・人民日報は14日、日本の右傾化を批判する記事を掲載し、「日本は実際に核兵器を製造する目前にまで迫っており、日本の核兵器製造のたくらみは脅威である」と警鐘を鳴らした。

 人民日報は、米国から提供された兵器級プルトニウム331キログラムの返還を日本の官僚が妨害したことが中国を警戒させたと主張、「日本は憲法で核兵器製造が禁じられているものの、安倍首相の右傾化は不安要素だ」と論じた。
さらに記事はアメリカン大学のピーター・カズニック教授の言葉を引用し、「日本は核弾頭製造までわずかネジひと回し分まで迫っている」と主張した。

 人民日報の国際版である環球時報が簡易投稿サイト・微博で同主張を紹介したところ、中国のネットユーザーからは、「日本の科学技術レベルから言えば、核兵器を持つことなんていとも簡単なことだろう」、「こんなことは世界中のみんなが知っていること」など、日本が核兵器を製造するのは容易なことだとのコメントが多く寄せられた。多くの中国人が日本の科学技術の実力を高く評価しているようである。

 しかし、核兵器の所有は中国にとっては脅威となるわけで、「日本鬼子には警戒しないと」、「国連は何をしている? 米国は何をしているんだ? 小日本という敗戦国がますますのさばっているぞ」と強い警戒感を示すユーザーや、「事前に日本を滅ぼしておいたほうが後々良いのではないか」との物騒な意見もあり、それだけ中国人は日本を恐れているとも言えるだろう。

 人民日報は、日本がプルトニウムを米国に返還しないとしているが、日本政府は返還する方向で調整に入っており、人民日報の記事は不当に日本に対する脅威を煽っているといえるだろう。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:123RF)


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