中国メディア・中国青年報は2日、「韓国にとっての本当の『光復』」と題した韓国・朝鮮日報国際部部長の寄稿文章を掲載した。

 文書はまず、戦勝国、敗戦国を問わず多くの国が「終戦」という言葉をもちいるなかで、韓国が「光復」という言葉を用いていることについて解説。
韓国にとっては植民統治から解放されて国の主権回復を確保したという意味から、1945年8月15日を「光復」の起点とみなし続けていると説明した。

 また、「韓国」の特殊な立ち位置として、70年前に70あまりあった世界の植民地のうち、第2次世界大戦の終戦後すぐに主権を回復した唯一の国であると紹介。その理由は「世界唯一の『敗戦国の植民地』」となったことにあるとした。

 一方、「光復」実現後には「敗戦国の植民地」だったゆえに分裂と戦争という悲劇に直面することになり、その傷はなおも韓国人の心の中に残っていると論じた。さらに「敗戦国の植民地」であるが故の損失は「戦後処理」において繰り返されたとし、ベトナムやカンボジア、フィリピン、インドネシアなどが「戦勝国の植民地」として日本と対話することができた点などに違いがあることを挙げた。

 これに対して韓国は「敗戦国の植民地」として国連加盟を拒まれ続け、日本からはるかに遠いミャンマーが得られた賠償権すら獲得することができなかったと説明した。また、フィリピンは日本から「侵略に対する法的責任」として5億米ドルの賠償を獲得したことに対して、韓国が65年に日本から受け取った5億米ドルはあくまで「工業化の基盤づくりのための『協力資金』」であり、性質が全く異なるものだったとし、「ゆえに、韓国人は歴史認識において『被害者意識』と『自尊心の犠牲意識』を持ちつつ、経済発展に全力を注いできたのだ」と論じた。

 文章は、韓国人にとっての「戦後」は、典型的な戦勝国である中国とも、典型的な敗戦国である日本とも、そして「戦勝国の植民地」とも違うことを強調。韓国人も過去の歴史を「消化」する努力はしているが、傷を完全に癒すにはなおも長い時間が必要であるとした。そして、韓国(朝鮮)が「統一された『敗戦国の植民地』」となったときに、初めて「被害者意識」を完全に払しょくできるのだと結んだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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