記事は、「文化の面で、中国は確かに日本に影響を与えてきた。しかし、日本による中国への文化的侵略も長い間行われてきたのである」と説明。17世紀に鄭成功の物語をヒントに作られた近松門左衛門の人形浄瑠璃「国性爺合戦」をその一例に挙げたほか、19世紀に思想家・佐藤信淵が対中文化侵略を全面的かつ系統立てて提起したことを伝えた。また、20世紀に入るとその動きはさらに活発となり、日本が中国への軍事的侵略を開始すると、多くの文化人が直接戦争に介入するなど、文化侵略は戦争の一翼を担うようになったとした。
さらに、現在常用されている中国語のボキャブラリーにおいて日本から伝わってきたものが充満していると紹介。その一例として「科学」、「幹部」、「市場」、「環境」など約70の熟語を挙げてその多さを示した。また、「○○化」、「○○力」、「○○性」、「○○的」などといった熟語の作り方も実は「日本製」であるほか、ネット上で広く用いられるスラングも日本から取り入れられたものであふれていると伝えた。
記事は、「この1000年余りのなかで、中国文化の影響を受けた日本はアジア文化の中心となった。日本の先進的な文化をひとまとめに排斥する訳ではないが、中華文化の振興に向けた任は重く、その道のりが遠いことは明らかだ」と締めくくっている。
しばしば「中華思想」という言葉を用いて説明されるが、中国には自国の優れた文化を世界各地に「広めてあげよう」という意識が今もなお残っている感がある。このように言うと、自らの文化を外に出すことばかりを考えて、外からの文化を全く受け付けないように思えてしまうが、実はそうではないところが面白い。それを「文化的侵略」と取るか「文化の吸収」と取るかには議論があるだろうが、少なくとも今の中国文化は様々な民族や国の文化と混じり合って形成されているのである。
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