インターネットが普及し、情報を得ることが容易になった今日においても、「百聞は一見にしかず」という言葉の価値は変化していない。中国メディアの今日頭条が23日付で掲載した記事は、「日本を訪れて初めて分かること」について紹介している。


 記事が取り上げた「日本を訪れて初めて分かること」のなかには日本の街の清潔さなど、多くの中国メディアが頻繁に報じているものもあるが、逆にあまり報じられていないこととしては「もしあなたが道で転んで倒れたら、誰かが助け起こしてくれる社会だ」という指摘があった。

 現在の中国では転んだ老人を見ても助けないという風潮がある。これは助けの手を差し伸べた人がその老人から損害賠償を請求されるというトラブルが続出したためだ。本当に体調が悪くて倒れ込んでしまった人でも、誰も助けようとしなくなってしまい、倒れ込んだまま死亡する人もいるようだ。そのため、倒れた老人を助けようとする場合は、まず周囲の人びとに証人となってくれるようお願いしてから救助の手を差し伸べるという人もいるほどだ。

 しかし、日本社会の場合、高齢者が車椅子から落ちてしまった際に、それを見ていた見知らぬ人々がすぐに駆けつけて抱き起したという事例も存在しており、メディアによりあまり報道されないこの点を記事が「日本に来て初めて知ることができる事柄」の1つに含めたのは確かに当を得ている。

 そのほか記事は、「日本を訪れて初めて分かること」の例として、「タバコを吸う女性が多いこと」、「日本では賃貸の家に住んでいる人は多く、持ち家がなくても結婚できること」、「60歳を過ぎても元気に仕事をしている人が多いこと」、「偽札が流通していないこと」、「闇医者がいないこと」、「日本人の多くは釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)をめぐる対立をあまり気にしていないこと」など、中国社会では見られない良いことが日本社会には数多くあると伝えつつ、「中国とのあまりの差に、中国人は泣いてしまうかもしない」としている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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