日本では駅や街角など、いたる場所で飲料の自動販売機を見かける。毎日のように自販機のお世話になっているという人も少なくないだろう。
中国では自販機は、まだあまり身近な存在ではないため、訪日した中国人は日本に存在する自販機の多さに驚くという。

 中国メディアの快資訊はこのほど、中国と違って日本で自販機が普及し、大量に設置されるようになったのには明確な理由があるとし、その理由を考察する記事を掲載した。

 記事は、「日本では高層ビルが立ち並ぶ近代的なエリアであろうが、まったく開発が行われていない田舎であろうが、どこにでも自販機が存在する」とし、日本で自販機が普及したのには複数の理由があると主張した。

 まず1つ目は、「治安が良いこと」だ。自販機は野外に設置されることも多いが、「日本は自販機が破壊されるリスクが低いため、設置する側とすれば安心して設置できる」と主張した。逆に言えば、中国では破壊されて商品や売り上げを盗まれるリスクがあるため、自販機が普及しないとも言える。事実、中国では過去に自販機が設置されてすぐに破壊されてしまったという事例もある。

 次に自販機の設置から商品の補充、さらには空き缶の回収・リサイクルまで、日本には自販機を普及させるのに必要な一連の産業チェーンが存在すると指摘。どれか1つ欠けても自販機は普及しないと指摘した。また、消費者側にも自販機を利用するニーズがあるとし、それは日本人は「忙しい」ということだと強調。日本人は毎日忙しく働いているため、離れた場所にある商店まで飲み物を買いに行く時間すらもったいないと考えるとし、近くにある自販機ならば時間を節約することができるため、重宝されているのだと強調した。

 さらに記事は、日本では「硬貨」が広く使われていることも、自販機の普及に一役買ったと指摘。
中国でも硬貨は存在するが、確かにあまり広く使われていなかった。今では自販機にとって親和性の高い非現金決済が普及したが、これまで自販機が普及してこなかったため、非現金決済が広まっても中国では自販機はほとんど増えていないようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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