記事は、「となりのトトロ」の興行収入が公開から5日で1億元を突破したことについて「今年中国で上映された日本アニメでは3作目の1億元超えだ」とし、同作品のほかに、6月に公開された「ドラえもん のび太の宝島」が2億900万元(約34億円)、11月に公開された「名探偵コナン ゼロの執行人」が1億2700万元(約21億円)を記録していると伝えた。
そのうえで、中国の国産アニメ映画も「熊出没・変形記」が6億元を突破したのを筆頭に4作品が「1億超え」を記録したと紹介。一方で「国産アニメは30あまりの作品中4作品なのに対し、日本アニメは10作品中3作品だ」とし、その割合の差が大きいことを指摘している。
記事によれば、中国初の青春アニメ映画として期待された「昨日青空」が8300万元(約13億円)程度と伸び悩んだという。1980年代、90年代生まれの青春ストーリーを題材にし、ノスタルジー的要素をふんだんに盛り込んで観客の共感を誘ったものの、あまりにもファンタジー要素が強く、現実の生活に即した青春ストーリーからかけ離れてしまったほか、細かい描写においても同じく青春ストーリーである「君の名は。」に代表される日本のアニメ映画とは一定の距離があるとのことだ。
記事はまた、中国国産アニメ映画は依然としてハリウッドアニメを模倣する傾向にあり、なおかつその模倣が「皮や毛ばかりを学んで、中身の部分が体得できていない」レベルにとどまっていると指摘。「この2年で中国アニメは長足の進歩を遂げたが、作品の質が依然として不足している。大切なのは数を求めることではなく、作品1つ1つの質を高めることなのだ」と評した。(編集担当:今関忠馬)
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