記事は、「日本に行ったことのある人は、あちらの路線バスでは中国のような席ゆずり合戦が起きないことに気づくだろう。彼らのあいだではお年寄りに席をゆずらないことが一般化しているのだ」と指摘する。後半部への突っ込みはひとまず置くとして、中国での「席ゆずり合戦」とは、「どうぞどうぞ」「いえ大丈夫です」「いやいや、どうぞこちらへ」のようなやりとりが何ターンも繰り広げられることを指していると思われる。確かに、中国の路線バスでは、1人のお年寄りに対して時には何人もの乗客が席をゆずろうと立ち上がり、お年寄り側が何度も形式美的な遠慮をしつつ最終的には座る、という光景を目にすることがある。
記事の筆者は、日本人が「お年寄りに席をゆずらない」説の背景として、日本では高齢者が外に働きに出るのはめずらしくないことだと紹介。このことは「世話をしてもらう側であり、他人の世話をする側ではない」という中国的なお年寄りのイメージからは外れているが、高齢化が深刻な日本では、お年寄りが労働力不足をおぎなっているのだと説明した。さらに、日本の若者は夜中まで残業するなど過酷な生活を送っており、「若者はお年寄りを尊重している。お年寄りも若者の立場をとても思いやっている」と述べた。
さらに記事は、日本のお年寄りが中国とは異なる点について、「彼らは独立心の強い性格であり、自立して努力することを良しとし、何事も自分でやろうとする」と分析する。「バスで席をゆずられたら、彼らは感激するどころか、プライドを傷つけられたと感じるかもしれない。とにかく若者に面倒をかけたくないと思っていて、(面倒をかけると)あたかも自分がお荷物であり、年を取って役立たずになったというふうに感じてしまう。
お年寄りが席をゆずられても「絶対に座らない」だとか、前述の「お年寄りに席をゆずらないことが一般化している」などは、あまりにも極端な見方であり、日本人を誤解していると言わざるをえない。しかし、現代の日本のお年寄りは、バスに乗り合わせた他人はもちろん、自分の子どもや家族にも面倒をかけたくないと考える人が増えているように思える。「独立心が強い」という指摘は、的を射ているのではないだろうか。(編集担当:伊藤由記)(イメージ写真提供:123RF)
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