中国メディア・東方網は20日、「日本の自動車の品質が高く丈夫で長持ちなのは技術的な成熟によるものなのか、それとも自動車づくりの理念が違うからなのか」とする記事を掲載した。

 記事は、日本メーカーの自動車について、多くの人が連想するのは燃費の良さ、丈夫さ、技術への信頼の高さという強みであると紹介。
このようなイメージを抱かせるに至った要因は「自動車づくりの技術が成熟しているから、というよりも、技術を含んだ日本の製造業全体が素晴らしいからというべきだ」とし、技術のみならず、全体的な体系や文化的な部分も非常に優れていると伝えた。

 そしてまず、日本の自動車産業は部品のサプライチェーンが特に強力であるという特徴について言及。世界の自動車部品メーカートップ100のうち、日本企業が最も多い35社を占めており、日本のメーカーは部品を自社生産もしくはグループ傘下の企業から調達している比率が非常に高いと説明している。

 続いて、日本メーカーは新技術の研究開発速度に優れており、それゆえに技術の蓄積も速いとした。その例が日本ですでに広く浸透しているハイブリッド技術であり、高い技術安定性とコスト抑制能力がなければそもそも大衆的なハイブリッド車を大量生産して広めることはできていなかったと評した。

 また、日本人の勤勉さ、ひたむきさが日本の製造業を発展させ、その性格を決定づける大きな要因になっているほか、資源の少ない国でいかにして質や効率の高い製品を生産するかという日本人の節約意識も大きく貢献していると伝えた。

 記事は最後に、日本メーカーの自動車にももちろん至らない部分はあり、動力性能や操縦性、高速運転の快適さでは欧州に劣る部分があるとしたうえで、「それでも、都市における日常の足替わりという点では、やはり日系車が有力候補になるのだ」と結んでいる。

 先日、スズキが約200万台という非常に大きな規模のリコールを届け出るとともに、1980年代から検査の不正が行われたことが指摘された。これまでに、中国のネット上では日本車について質の高さや職人気質という点からしばしば賞賛されてきたが、ここ数年で日本メーカーの不正発覚が相次いでいることで印象が大きく変わってくる可能性もありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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