「痛車」のデコレーションは軽自動車から外国車まで様々だが、全体にステッカーを施すフルラッピングの注文には数十万円かかる。また、ステッカーが綺麗に保てる期間が長くても5年ほどのためメンテナンスが必要であり、維持費がかさむ。中国では日本アニメの人気がかなり高いが、「痛車」が走っていることはない。なぜなら中国の法律で、自動車の色や外観を変えるだけでも登記する必要があるため、日本と同じように数年ごとにステッカーを変え登記手続きをすることは現実的ではないのだ。
そして、違反した場合は警告または200元(約3,000円)以下の罰金が科せられる。また、走行する車に塗装できる色や範囲も決められているため、観賞用限定での自動車で無い限り、「痛車」を持つことは難しい。その他にも、中国の若者には浸透しているアニメ文化だが、親や年配の世代には漫画とは子どものものであり、大人が好きだと恥ずかしいという意識が強く、日本よりも周囲からの視線が厳しい。
日本のオタク割合が2030年には人口の30%に達すると矢野経済研究所が予測しているという。未婚者が増え、SNSなど自分の嗜好を発信する手段が拡大することも考えると、「痛車」はまだまだ勢いがありそうだ。対する中国では、アニメ愛好家らによって「痛車」を広めたい、乗りたいという声が上がっているが、自動車への塗装やラッピングを法律で許可すると政治的にも使われかねないため、実現することは難しいだろう。(イメージ写真提供:123RF)
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