同じ漢字圏の日本と中国では、筆談である程度意志が通わせられるという便利さがある。日本に来る中国人旅行者は、商品に書かれている漢字からある程度内容を理解できるので買い物も問題ないようだ。
しかし、日本人が中国語で書かれた商品を見ても理解するのは難しい。中国メディアの今日頭条はこのほど、「なぜ中国人は日本語がある程度読めるのに、日本人は中国語が読めないのか」と題する記事を掲載した。

 まず記事は、日本語と中国語とでは「文法が異なること」を理由として挙げた。日本語は「膠着語」に分類されるが、中国語は「孤立語」であり、言語学的な分類も全く異なっている。日本語には助詞があり、助詞の違いで意味を表現するが、中国語は語順と句形によって意味が決まると記事は違いを指摘した。

 また、「日本の漢字が旧字体」で、台湾で使われている漢字に近いことも関係していると分析。日本も戦後、漢字をある程度簡略化したが、中国では大幅に簡略化したため元の漢字が分からなくなってしまったものもある。そのため日本人は中国の漢字を見ても理解できないのだという。記事によると「中国人が日本の平仮名やカタカナを読めないのと同じようなもの」だとしている。

 ほかにも、漢字は同じでも日本語と中国語では意味が異なるものも少なくないと指摘。例えば、「娘」は中国語では「母親」、「手紙」は中国語では「トイレットペーパー」という意味であり、大きく異なっているため誤解を生みやすいと言えるだろう。

 同じ漢字圏であるため、「大体分かるが、分かったつもりでも意味を取り違える」ことも十分にあり得ることだ。
筆談できるのは便利ではあるが、違う言語であることをわきまえ、注意することが必要だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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