ナトゥナ諸島を巡っては12月、付近の排他的経済水域(EEZ)で中国漁船が中国海警局の警備艇を伴って操業していたと報じられた。ナトゥナ近海でインドネシアが設定しているEEZは、中国が管轄権を主張する九段線と一部重複していて漁業権があると主張しているが、ジョコ大統領はインドネシアの主権を主張している。
ジェコ大統領は、茂木敏充外相との会談で「日本にナトゥナ諸島への投資を要請したい」と発言、沿岸警備の協力強化でも合意したという。記事は、日本政府が昨年、ナトゥナ諸島に築地市場をモデルにした魚市場を整備するため、インドネシアに1000億ルピア(約8億円)を供与したことを指摘した。
そのためか記事は、「近年インドネシアは日本と親しい」と危機感を示している。19年9月には、インドネシア・ジャワ島の首都ジャカルタと第2の都市スラバヤを結ぶ既存鉄道の高速化計画を、日本が支援することに決まったばかりだ。日本のインドネシアに対する投資額は中国を上回るほどになっており、日本は「絶対的な発言権が欲しいからインドネシアに近づいているのではないか」と記事は推測している。
一方、インドネシアは中国に対して厳しい態度を取るようになったと不満を示している。1月1日からニッケル鉱石の輸出が全面的に禁止されたことで、世界最大のニッケル消費国である中国には大きな影響が出ると苦言を呈した。しかし、ニッケル鉱石を輸出禁止にしてもフィリピンから輸入できると主張、インドネシアが中国に対してこのような態度を取るなら、インドネシアが希望している投資の話も水泡に帰すかもしれないと、脅しとも取れる反応を示している。
日本に接近しているインドネシアに対し、中国は相当警戒をしているようだが、インドネシアは中国との距離感という面で微妙なバランスを保っているとも言えるだろう。
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