厚生労働省が3月15日に発表した内容によると、新型コロナウイルスの国内感染者数は814人、死亡者数は24人に達した。一方、韓国の感染者は1万人に達しようとし、毎日3桁の勢いで新規患者が増え続けている。
比較すると日本の新型コロナウイルスの感染はかなりよく制御されているように見える。

 ある学者の中には2月16日からすでにモニタリングとスクリーニングシステムの大幅な強化を開始し、治療と相談対応も強化したため、日本ではすでに感染拡大期間が過ぎた可能性が高いという見方がある。一方、日本政府はオリンピックの開催の延期や中止を恐れ、新型コロナウイルスに対して甘い対応をしてきたという見方もある。

 では、なぜ日本の新型コロナウイルスは韓国よりうまく制御できているように見えるのか。中国メディア平説財経は理由を4つ挙げている。

 一つ目に日本は新型コロナウイルスの検出基準を高く設定している、という点。渡航歴、接触歴、37.5度以上の高熱が三日以上持続、呼吸器症状と肺炎臨床診断などから医療センターが新型コロナウイルス検査をするかを判断する。これは医療システムの崩壊を防ぐ効果がある。一方、こうした状況に合致しない感染者の場合、感染者自身が気づかず治療が遅れるというリスクもある。

 二つ目に、日本は都市を閉鎖していないが、小中学校は基本的に休校対策を実施している。これにより集団感染予防になっている。さらに、大規模なコンサートやイベントも次々中止になっており、こうした措置が一定の効果を挙げていると言える。


 三つ目は、日本には遠慮の文化があり、一般的に大人数で集まることが少ない。また、衛生管理が行き届いており、頻繁に手を洗うことに加えて、大半の人が普段からマスクを着用していることも新型コロナウイルスの感染を防いでいるに違いない。この点は韓国と大きく異なっている。韓国では宗教や政治的な集まりが多く、こうした習慣が大規模な感染に結びついたものと見られる。

 最後の点は、収容可能な患者数も関係している。日本では新型コロナウイルスの感染者増加数も緩やかで、感染による死亡者数も韓国に比べて少ない。一方韓国では大規模感染による急激な患者数の増加で医療機関がパンクしてしまったことが関係しているようだ。この点、日本では患者数の増加が緩やかで、感染者に対する対応が今のところできていることも、感染者の増加を抑制できている原因と言える。

 いまや世界中を巻き込み、パンデミックが宣言された新型コロナウイルス。いったいいつ収拾するのだろうか。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)



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