記事はまず、日本にはいかに三国志ファンが多いかを紹介。三国志の舞台となった遺跡巡りをする日本人も多く、1984年に安徽省で関羽討伐に関わった人物である「朱然の墓」が発見された際には日本中が沸き立ち、人々がこぞって中国に来たと伝えている。海外から多くの観光客が訪れたが、日本からの訪問者が最も多かったそうだ。
また、今でも日本国内における三国志の人気はまったく衰えていない。記事は、日本で行われたある街頭インタビューでは、「三国志を知らない日本人はいなかった」と紹介。日本人がすぐに思い浮かべる三国志の人物は曹操で、三国志関連のサークルは数知れずあり、曹操を祀る寺も多く、三国と名の付くところも多いと紹介した。また、中国で撮影された三国志に関する映画やドラマも日本では人気が高く、赤壁の戦いを描いた「レッドクリフ」は日本で巨額の興行成績を収めたと紹介した。
そんな三国志の中で呉の孫権に仕えた朱然の墓の発見は日本人を驚かせ、喜ばせもしたが、これは日本人の三国志好きのみならず、貴重な副葬品が多く発見されたことにもあると記事は分析。特に刺(名刺)と下駄が発見されたことは、これらが日本由来ではないことを証明したため、「日本人が文化遺産に申請することは不可能になった」と論じている。
とはいえ、名刺や下駄の由来が日本であると主張する日本人はほとんどいないと思われる。むしろ日本の伝統的な文化や習慣の多くは中国から来たことが日本では一般的に認められており、起源が日本ではないことが証明されたから朱然の墓の発見に驚いた、というのは無理のある主張だ。やはり日本人は純粋に三国志が好きなだけだと言えるのではないだろうか。
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