近年、中国はハイテク分野の発展に力を入れており、製造業でも競争力の強化に向けて「中国製造2025」という戦略も打ち出している。しかし、製造業を語るうえで欠かせない存在であり、「機械を作る機械」である工作機械の分野では、日本との差はまだまだ大きいという。
中国メディアの百家号はこのほど、工作機械における日中の差について指摘する記事を掲載した。

 記事は、工作機械の性能を測るデータは多くあるが、なかでも「主軸の回転速度」は重要な指標の1つだと紹介。日本のハイエンド工作機械は「毎分2万回転前後が主流で、なかには4万回転のものもある」と伝えた。

 一方、中国の工作機械はローエンドやミドルエンドばかりで、「回転速度は1万2000回転ほどに過ぎない」と指摘。日本とは大きな差があると残念そうに伝えた。記事では紹介していないが、日本には主軸の回転数が毎分6万回転の工作機械をリリースしているメーカーもあり、中国との差はかなり大きいと言えるだろう。

 日本の工作機械が優れている理由について記事は、工作機械発展の「スタートが早く、すでに海外市場で一定のシェアをしめていた」からだと分析。中国でも名の知れた優れた工作機械メーカーは日本メーカーばかりで、日本は国内のみならず、海外でも莫大な利益を得ていると伝えた。また、優れた工作機械があるので、そうりゅう型潜水艦のような先進的な武器を作ることができると論じている。
 
 それで記事は、製造業は軍事力とも密接な関係があるが、中国はハイエンド工作機械の多くを輸入に頼っている状態だと指摘。海外依存から脱却することの必要性を説いている。とはいえ、中国が日本のような高性能の工作機械を作れるようになるには相当な時間がかかることだろう。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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