主要量販の5月既存店売上高は、大阪府をはじめとする近畿エリアでの新型コロナウイルス感染症急拡大の影響を受け、GMS(総合スーパー)、SM(食品スーパー)とも近畿圏以西を地盤とするチェーンで、特に客数が伸び悩んだ。

GMSのイオンリテールは、生鮮3品やリカーなどに前年の反動があったものの、前々年比では約1割増。
惣菜・弁当は前年比約1割の売上伸長となった結果、食品既存店売上高が前年を上回るなど好調に推移した。

イトーヨーカ堂は客単価96.6%に対し、客数104.8%となり、トータル100%超。イズミは前期、緊急事態宣言を受けたテナントのマイナスが大きかったが、今期はこれが一定程度回復したことで二ケタ伸長となっている。

SMは前期の反動による客単価減で100%割れが多かったものの、ライフコーポレーション、バローは前年水準を維持した。ライフコーポレーションは、客単価こそ100%を切ったが、競合と比べ客数の伸びが高かった。バローは客数、客単価とも前年水準を維持している。

1年前は、緊急事態宣言下の巣ごもり消費で客単価が伸びる一方、客数が大きく落ち込んだが、今年は首都圏を中心に客数が一定程度回復する一方、東海以西では客数、客単価とも伸び悩むといったように、西日本エリアに新型コロナの影響がより強く出ている形だ。
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