
効率的な水分補給としては、塩分(ナトリウム)と糖分がバランスよく入った飲料が好適とされる。近年は健康志向の高まりで、糖の摂取を避ける「避糖化」がトレンドになっているが、糖分には小腸でのナトリウムと水分の吸収を促進させる働きがあり、とりわけ熱中症対策には欠かせない成分といえる。
外出機会の減少により起こる熱中症リスクや自覚のない脱水に対して活動を強化している「ポカリスエット」(大塚製薬)は、7月単月の販売数量が前年同月比56%増を記録し、1-7月累計では6%増となった。
「アクエリアス」(コカ・コーラシステム)の販売実績は非公表だが「今年は梅雨明けが昨年よりも早く、その後、気温の高い日が続いているため7月のセールスは非常に好調。1月からの累計実績も好調な傾向が続いている」(日本コカ・コーラ)と回答した。
「GREEN DA・KA・RA」(サントリー食品インターナショナル) これには、「熱中症対策」「熱いカラダに、冷えたアクエリ」をメッセージにしたマーケティング・コミュニケーション活動も下支えになった。「TVCMなどに出演いただいている大谷翔平選手、三笘薫選手の活躍によって店頭やSNSでの反響が大きくなっている」という。
「GREEN DA・KA・RA」本体(サントリー食品インターナショナル)も好調で7月単月には50%以上の伸びを見せた。「GREEN DA・KA・RA」本体は昨年も健闘。季節に合わせた中味変更が奏功し、10%程度の落ち込みと推定されるスポーツドリンク市場平均よりも減少幅を抑えたという。
これについては「日常生活で親しみのある素材を使った『やさしい』水分補給の価値に、季節ごとの機能が加わり、スポーツドリンク市場の中では打撃が少なかったとみている」(サントリー食品インターナショナル)。
