その狙いは原点回帰にある。
「マッチ」は、軽い運動をして汗をかいた時においしく飲める炭酸飲料として1996年に開発され、今年改めて、汗をかいた後に好適な飲料としての訴求を強化していく。
11日取材に応じた堀内雄大製品部飲料チームマッチ担当PMは「炭酸飲料はどちらかというと止渇ニーズに対応しており、ここで真っ向勝負してしまうと熾烈な競争に巻き込まれてしまう。ここでの競争を避けるべく、データを分析して勝ち筋を考えたところ『マッチ』は他の炭酸飲料と比べてスポーツの後や勉強を終えた後に突出して飲まれていることが分かった」と語る。
堀内雄大製品部飲料チームマッチ担当PM何かを終えた後のシーンに照準を合わせる。
「『マッチ』は来年で30周年を迎える。デビュー当時10代だった方が40代の親世代になり、家庭内で親から子へ『マッチ』を伝えていただく“循環”がこれから生まれてくるはず。実際、高校生の親御さんにヒアリングしたところ“スポーツの後に飲んで好きになった”というお声が多く寄せられ、汗をかいた後の飲用シーンをより知っていただけたら、『マッチ』がさらに成長できると考えた」と説明する。
汗をかいた後に飲まれる理由については、以下3つの「マッチ」の特徴を挙げる。
――1日分のビタミンがおいしく摂れる
――ほどよい甘さ・すっきりとした後味
――ゴクゴク飲みやすい微炭酸
楽曲名は、高校3年間、学校に通うのはおよそ1000日であることから名付けられた。高校時代、部活終わりに自販機で「マッチ」を買って飲んでいた夕方を思い出しながら乃紫さんが制作したという。
“もう1つの青春”を表現するため、新WEBCMは「青春ボーナスタイム」と題し、部活・告白・体育祭といった青春を描いたプロローグから始まり、“青春でおいしいのは、そのあとかも?”の言葉とともに本編が流れる構成となっている。
「私も経験あるが部活の後に盛り上がったり、下校時に友達と話しながらお菓子を食べたりと、何気ないシーンではあるが、意外とそういう何気ないことが思い出深かったりする。高校生だけではなく大人の方も共感していただける内容になっており、ぜひ2分30秒のフルバージョンを視聴していただきたい」と力を込める。
フルバージョンへの誘導を図るために15秒の短縮版も用意している。動画は全てTikTok等での視聴を意識して縦長となっている。
新WEBCM公開に伴い、4月11日から5月31日にかけて「家に帰るまでが青春だ!キャンペーン」を実施。「熱い想いをメッセージにして応募」のオープンキャンペーンと「マッチを買って応募」のマストバイの2つを用意し、オープンキャンペーンでは高校生限定で募集し抽選で1人(1校)に乃紫さんの学校訪問LIVEが当たる内容になっている。
「キャンペーンサイトから応募フォームに移動し乃紫さんに対して“来てほしい”“LIVEをしてほしい”という熱い想いをメッセージにして応募していただきたい」と述べる。
今回、共感施策として新WEBCMを展開し、体感施策としては、全国の50万人の高校生を対象に学校行事などのタイミングでの「マッチ」本体(オリジナル)のサンプリングを継続していく。
「新・高校1年生は『マッチ』を飲んだことのない層もおり、サンプリングは新規ユーザーとの接点となる。入学式や文化祭、運動会などタイミングで飲んでいただけると、思い出とともにブランドが刻まれるため、そのようなタイミングで配っていただきたい旨を学校側にお伝えしながら提供している」という。
商品施策は、「マッチ」本体の500mlPETを軸足に、本体への誘導を図るべく新規ユーザーに向けて「マッチ ビタミンみかん」(500mlPET)、「マッチゼリー」(260gPET)も引き続き強化していく。
「マッチ」の販売数量は2021年から人流回復や部活などの活動量の増加に伴い右肩上がりに成長している。
24年販売数量は、その年の炭酸飲料市場が0.7%増と推定される中、前年比8%増となった。
今年1-3月は主力商品の「マッチ」本体の500mlPETは前年を上回った。
【写真】ビタミン炭酸飲料「マッチ」新WEBCMの楽曲を書き下ろした次世代シンガー・乃紫(のあ)さん

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