▼米保健福祉省のケネディ長官はFDAに自己認証GRASの見直しを命じた。GRASはFDAから与えられる安全基準合格証。一般に安全とみなされた食品素材や添加物などのリストを指す。今回の見直しの対象は事業者が自主的に安全性を評価したケースだ。
▼グローバルニュートリショングループは、アシシュ・タラティ弁護士による「GRAS制度の変更は業界の反発やリソース不足などから困難。リスクの高い物質の特定と禁止に注力した方が効果的」と指摘。同氏は「自己認証制度に変更はないだろうが、FDAによる監視強化や訴訟リスクが高まる可能性がある」とした上で、安全性データの精査、追加試験、規制動向の監視を準備すべきと企業の対策を紹介した。
▼一方、ケネディ氏は「GRASの抜け穴をふさぐ立法措置を検討している。米国を再び健康にするために必要なステップ」と安全性確保の必要性を訴えており、混とんとした状況が続きそうだ。