セブン-イレブン、猛暑・残暑にご当地の「冷たい麺」 話題のうどん中心にラインアップ拡充
鷲野博昭統括マネジャー
セブン-イレブン・ジャパンは、今年も猛暑・残暑の長期化が想定される中、うどんを中心に「冷しぶっかけひもかわ」(北関東)や「出汁の旨み広がる冷かけみぞれうどん」(関西)など各地域の味わいを再現した涼味の調理麺を充実させている。

ほぼ全商品の麺を国産小麦粉100%とし、全国26か所の協力工場で製麺から茹で・盛り付け工程までを行う。
約20年前から各地で親しまれる麺メニューを製品化し続けてきたことも特筆される。

商品本部地区MD統括部の鷲野博昭統括マネジャーは「麺料理は地域によって様々な特色がある。8月以降も冷たい調理麺の新商品を発売するなど積極的に展開し、2ケタ成長を狙っていきたい」などと述べた。

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鷲野博昭統括マネジャー■国産小麦・自社製麺にこだわり

中食のうち調理麺のマーケットは1兆円規模(日本惣菜協会調べ)まで拡大している。直近ではコメの価格高騰が影響し需要が高まっているほか、セルフ式うどんチェーン店の活況も話題だ。同社は「当面はうどんを中心にラインアップを拡充していく」との方針。

セブン-イレブンが調理麺の開発でもっともこだわっているのは麺の品質向上だ。かねてより国産小麦の使用を増やしてきたことに加え、10年前からメーカーと共同で「製麺スペシャリスト」の育成をスタート。製麺に関わる知識・官能・技能の試験をクリアした者のみに与えられる資格で、現在は全国26工場に34名が配属されている。

加えて、全国を10エリアに分類し各地域で親しまれている麺メニューを幅広く商品化。北関東地区の「冷しぶっかけひもかわ 群馬県産小麦使用麺」は群馬県発祥の郷土料理を再現した。もっちりとした食感の幅広麺が特長で、具材は天ぷら、甘く煮た椎茸など。


甲信越北陸地区の「富士吉田名物 吉田のうどん 冷したぬき」は発売21年目のロングセラー。コシの強い麺に、すっきりとした味わいのつゆ、辛みと旨みが特長の調味料「すりだね」を合わせた。

関西地区の「出汁の旨み広がる冷かけみぞれうどん」は昆布だしをベースにしたストレートスープが特長。具材でさっぱり食べられるみぞれ(大根おろし)を盛り付けた。

鷲野統括マネジャーは麺の地区商品に関して「エリアによっては冷たい麺に占める構成比が半分以上に達する。特に北関東や関西ではニーズが高い」と手応えを話す。

一方、夏の長期化についても言及。「従来は8月の旧盆を過ぎると冷たい麺の需要は落ちる傾向にあった。しかし最近は様相が変わってきている。9~10月も気候を見ながら調理麺の商品構成を検討していきたい」とした。
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