
その目的はトライアル獲得にある。
8月25日、取材に応じたSBFジャパンブランドマーケティング本部の野々村亮氏は「日本の各都道府県にある名産品や人気のメニューなどを活用したアレンジレシピをご提案することで、 “いろんな楽しみ方ができるんだ”ということの気づきをお届けするとともに、ご自身の地元や親しみのある特産品などを通して身近に感じていただき、試してみたいと思っていただけるのではと考えた」と説明する。
「割るだけクラフトボスカフェ」は、リピート率は高い傾向にある一方で、トライアルの獲得が課題となっている。
「濃縮飲料は、“試しに購入して好みに合わなければ1本使い切るまで大変”というハードルがお客様の中にあり、最初のエントリーポイントをつくるのが他の商品に比べて難しい。使い方をご存知でない方も多く認知も足りない中で、地元というどんな方にも関心を持っていただきやすいところを軸に企画した。また、『割るだけクラフトボスカフェ』がどう割っても簡単においしく作れることで、どんな名産品であってもおいしく楽しんでいただけるものができるという自信があったので、47都道府県全部やり切れると確信していた」と語る。
47都道府県ご当地アレンジレシピを公開 ご当地アレンジレシピは特設サイトで公開している。
特設サイトでは、定番の「ダブルミルクラテフラッペ」や名産フルーツとあわせた「いちごショコララテ」、意外な組み合わせとしては「柿の種ショコララテ」など全国各地の特産品や名物を素材として使用したオリジナルの全47レシピを紹介している。
ボスカフェ公式Xでは「AIおすすめレシピ診断」も実施している。そのほか「割るだけクラフトボスカフェで2年ぶりにWEBCMなどのコミュニケーションを展開して盛り上げを図っていく」。

「割るだけクラフトボスカフェ」の前身商品は「割るだけボスカフェ」。今春、「クラフトボス」ブランドの傘下に入れて刷新したところ、販売は上向いている。
「クラフトボス」というブランド力で新規ユーザーを獲得して「非常に良い状態」という。
特に夏場は、暑すぎて外出を控える傾向が強まっていることが追い風になっていると推察しており、7月以降は前年比二桁近い成長と勢いづいている。
「ボトルコーヒー市場も値上げ基調にある中で、本商品は1本340mlで約10杯分を楽しめるということで、カフェのようなおいしさに加えて、コストパフォーマンスの良さやコンパクトさは今後もお客様に受け入れられていくと考えている」と述べる。