▼大垣から揖斐川に沿って南下したところが三重県桑名市。江戸時代から「その手は食わない」をもじって「その手は桑名の焼き蛤」と言葉遊びに使われるほど有名なハマグリの産地だったが、昭和50年代ごろから生産量が激減した。
▼その中で、桑名市の赤須賀漁協では1976年からハマグリの種苗生産の技術開発に取り組み、近年の漁獲量は少しずつ回復しているものの最盛期には遠く及ばない。
▼二枚貝が唯一無二の組み合わせになることから婚礼の席で振る舞われるが、婚姻率の低下とメニューの多様化で食べる機会も減っている。後世に残していくためには、厳しく細い道のりを芭蕉のごとく突き進んでいくしかない。

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