マルコメグループ FDみそ汁強化へ かねさ顆粒みそ工場開業
青木時男会長
マルコメグループのかねさ(本社・青森県青森市、秋田谷宣之社長)は9月18日、青森市浪岡地区に、第三の工場「かねさ顆粒みそ工場」を開業した。

体験型施設「顆粒みそ体験館」を併設する一方、顆粒みその生産能力を従来の2倍に相当する年間800tに増強した。
グループとして国内市場、海外市場を見据え、フリーズドライ(FD)みそ汁の事業拡大を図る。

新工場は、敷地面積約2万2445㎡、建築面積約2236㎡、延床面積約3894㎡。鉄骨造り2階建て構造で顆粒みそを生産する。投資額は土地、建物、生産設備を含め約50億円。「パラミソ工場」に続く顆粒みその生産工場で、みそ本来の風味を味わえる同社独自の「真空押出造粒法」を用いた生産ラインを拡充した。

体験型施設は、青森の豊かな自然や人々の営みを取材した映像を視聴できる48席のシアタールーム、津軽の食文化に触れられる展示コーナー、独自製法の顆粒みそ生産ラインを見学できるコース、料理家の栗原心平氏が監修したオリジナルメニューも楽しめるカフェ、顆粒みそを使った全商品を購入できるショップなどを設置した。

同社は9月18日、青森県の宮下宗一郎知事、青森市の西秀記市長、青森県商工会連合会の一戸善正会長、千代田エクスワンエンジニアリングの伊藤卓社長、料理家の栗原心平氏らを招き、竣工式を開催した。

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青木時男会長青木時男会長(マルコメ社長)は新工場で生産するフリーズドライみそ汁について「弊社が自信を持ってお届けする、みその新時代を切り開く革新的な製品」「次世代の即席みそ汁市場を牽引する大型商材として大きな可能性を秘めている」と指摘。みその進化に触れたうえで「(フリーズドライみそ汁は)その進化の一つの集大成だと確信している」と語った。

かねさのフリーズドライみそ汁について青木会長は「みそ本来の風味を損なうことなく、独自の製法で特許を取得し、おいしさで高い評価をいただいてきた」としたうえで、「海外市場でも高い競争力を有すると自負している。今後は国内市場はもとより世界の即席みそ汁市場において弊社の製品がスタンダードとなる未来を見据えて取り組んでいきたい」と強調した。
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