
新ロゴと青山店で取材に応じたUFS経営企画本部ブランド企画部の山下利奈さん
ユーシーシーフードサービスシステムズ(UFS)は、外食事業の主力業態「上島珈琲店」を世界で唯一無二のカフェチェーンにすべくブランドアップデートした。
2020年春から独自の人財育成プログラム「for You(フォーユー)プログラム」を展開し約5年かけ接客レベルを引き上げて体制を整えた上で、今回のブランドアップデートを機に最注力していくのはダブルネルドリップコーヒーの打ち出しとなる。
ダブルネルドリップコーヒーに、南部鉄器で沸かした白湯を加えた新スタイルのコーヒー「JAPAN」を編み出すなど発信強化してダブルネルドリップコーヒーの魅力を深耕していく。
「JAPAN」は10月9日から青山店(東京都港区)で限定販売されている。
9日、青山店で取材に応じたUFS経営企画本部ブランド企画部の山下利奈さんは「ダブルネルドリップコーヒーは他のコーヒーチェーンではできないメニューであり差別化につながる」と胸を張る。
新ロゴと青山店で取材に応じたUFS経営企画本部ブランド企画部の山下利奈さん UCCによると、フランネル(ネル)という布のフィルターを使いネルドリップでコーヒーを抽出すると、コーヒー液の中の粒子がネルの起毛面にとどまり液体側に落ちるのを防ぐことで、舌触りの滑らかなコーヒーになるという。
ネルドリップにはペーパードリップのようなドリッパーがなく、お湯が落ちていくときの力によって布のたわみ方が変わり出来上がりの味も変わることから、熟練の技術が必要とされる。
UFSは、この熟練の技術を取り入れたネルドリップマシン(特許取得)を独自開発。コーヒー豆を入れたネルを二層にして抽出するダブルネルドリップという唯一無二の手法も編み出し、ダブルネルドリップコーヒーは「上島珈琲店」の看板メニュー「ミルク珈琲」などに使用されている。
「JAPAN」は、これまで脇役的な存在だったダブルネルドリップを主役級に押し上げるべく開発された。
「南部鉄器で沸かして手間を惜しまないという姿勢や、我々が今まで培ってきたこだわりや丁寧さといった日本の喫茶文化の根底にあるものの姿が現代に蘇ったものとなる。ダブルネルドリップコーヒーと口当たりが優しく柔らかな味わいの白湯とったように、価値のあるもの同士を融合させて、濃厚だけどクリアーな味わいに仕立てている」と説明する。
ダブルネルドリップの様子 南部鉄器の容量は3L。溶出される鉄分が多くなり過ぎないように2時間おきに白湯を入れ替えているという。
青山店で「JAPAN」はブレンドコーヒーの位置づけとなる。通常の「上島珈琲店」のブレンドコーヒーにはネルドリップコーヒーが使用されている。
今年に入り、ダブルネルドリップの価値を伝えるメニューとして「鰹出汁薫るミルク珈琲」「WND QUEEN ダブルネルドリップクイーン」「WND DANDYISM ダブルネルドリップダンディズム」などを店舗・期間限定で販売。
今後は季節限定のアレンジメニューに限らず、ダブルネルドリップコーヒーの味わいをストレートに感じられるメニューの販売頻度を増やしていく。
「上島珈琲店」では、ダブルネルドリップコーヒーのほか、店舗の空間、接客、素材にこだわったフードメニューの4つを強みと位置付ける。
溶出される鉄分が多くなり過ぎないように2時間おきに白湯を入れ替えている ブランドアップデートでは「進化」をテーマに掲げブランドステートメントやロゴを一新した。
接客については、スタッフが共通して持つべき価値観を「一杯 一時 一生」と新たに明文化。
これには「メインテーマは関係構築にある。お客様との長期の関係をいかに築いていけるかを非常に大事にしている」との思いが込められている。
店舗内体験で完結しない情緒的付加価値も重視。
「例えば、重要な会議の前の心休まる一杯のコーヒーに対して、スタッフがそれに寄り添う言葉をかけるといったことが挙げられる。お客様はお店でコーヒーを飲まれるのだが、実現したいのは、その後の商談や重要な会議だったりする。
山下さんは人財育成システム、キャリアパスの設計開発と推進を担当。「for Youプログラム」では、接客スキルや販売スキルだけではなく、論理的思考力や言語化・発話力を学ぶ。
社内の資格試験に合格すると社内ホスピタリティ資格「for You expert」を取得することができ、これまで400人以上の「for You expert」を輩出している。
スタッフが共通して持つべき価値観を「一杯 一時 一生」 「上島珈琲店」は2003年に1号店を東京・神保町に出店し、現在全国で91店舗を展開。海外では台湾でも展開している。
今後の出店については、首都圏および関西圏を中心に、直営店は年間で3-5店を出店。併せて、フランチャイズの店舗の出店を強化するという。
海外出店について、7日発表した川野浩司社長は「『JAPAN』を青山店に導入し、『WND』などオペレーションの実験・検証をさせていただいた上で、海外の出店を計画していきたい」の考えを明らかにする。
2020年春から独自の人財育成プログラム「for You(フォーユー)プログラム」を展開し約5年かけ接客レベルを引き上げて体制を整えた上で、今回のブランドアップデートを機に最注力していくのはダブルネルドリップコーヒーの打ち出しとなる。
ダブルネルドリップコーヒーに、南部鉄器で沸かした白湯を加えた新スタイルのコーヒー「JAPAN」を編み出すなど発信強化してダブルネルドリップコーヒーの魅力を深耕していく。
「JAPAN」は10月9日から青山店(東京都港区)で限定販売されている。
9日、青山店で取材に応じたUFS経営企画本部ブランド企画部の山下利奈さんは「ダブルネルドリップコーヒーは他のコーヒーチェーンではできないメニューであり差別化につながる」と胸を張る。
新ロゴと青山店で取材に応じたUFS経営企画本部ブランド企画部の山下利奈さん UCCによると、フランネル(ネル)という布のフィルターを使いネルドリップでコーヒーを抽出すると、コーヒー液の中の粒子がネルの起毛面にとどまり液体側に落ちるのを防ぐことで、舌触りの滑らかなコーヒーになるという。
ネルドリップにはペーパードリップのようなドリッパーがなく、お湯が落ちていくときの力によって布のたわみ方が変わり出来上がりの味も変わることから、熟練の技術が必要とされる。
UFSは、この熟練の技術を取り入れたネルドリップマシン(特許取得)を独自開発。コーヒー豆を入れたネルを二層にして抽出するダブルネルドリップという唯一無二の手法も編み出し、ダブルネルドリップコーヒーは「上島珈琲店」の看板メニュー「ミルク珈琲」などに使用されている。
「JAPAN」は、これまで脇役的な存在だったダブルネルドリップを主役級に押し上げるべく開発された。
「南部鉄器で沸かして手間を惜しまないという姿勢や、我々が今まで培ってきたこだわりや丁寧さといった日本の喫茶文化の根底にあるものの姿が現代に蘇ったものとなる。ダブルネルドリップコーヒーと口当たりが優しく柔らかな味わいの白湯とったように、価値のあるもの同士を融合させて、濃厚だけどクリアーな味わいに仕立てている」と説明する。

ダブルネルドリップの様子
青山店で「JAPAN」はブレンドコーヒーの位置づけとなる。通常の「上島珈琲店」のブレンドコーヒーにはネルドリップコーヒーが使用されている。
今年に入り、ダブルネルドリップの価値を伝えるメニューとして「鰹出汁薫るミルク珈琲」「WND QUEEN ダブルネルドリップクイーン」「WND DANDYISM ダブルネルドリップダンディズム」などを店舗・期間限定で販売。
今後は季節限定のアレンジメニューに限らず、ダブルネルドリップコーヒーの味わいをストレートに感じられるメニューの販売頻度を増やしていく。
「上島珈琲店」では、ダブルネルドリップコーヒーのほか、店舗の空間、接客、素材にこだわったフードメニューの4つを強みと位置付ける。

溶出される鉄分が多くなり過ぎないように2時間おきに白湯を入れ替えている
接客については、スタッフが共通して持つべき価値観を「一杯 一時 一生」と新たに明文化。
これには「メインテーマは関係構築にある。お客様との長期の関係をいかに築いていけるかを非常に大事にしている」との思いが込められている。
店舗内体験で完結しない情緒的付加価値も重視。
「例えば、重要な会議の前の心休まる一杯のコーヒーに対して、スタッフがそれに寄り添う言葉をかけるといったことが挙げられる。お客様はお店でコーヒーを飲まれるのだが、実現したいのは、その後の商談や重要な会議だったりする。
我々はそれらが実現できるようにという想いを込めて接客する」と力を込める。
山下さんは人財育成システム、キャリアパスの設計開発と推進を担当。「for Youプログラム」では、接客スキルや販売スキルだけではなく、論理的思考力や言語化・発話力を学ぶ。
社内の資格試験に合格すると社内ホスピタリティ資格「for You expert」を取得することができ、これまで400人以上の「for You expert」を輩出している。

スタッフが共通して持つべき価値観を「一杯 一時 一生」
今後の出店については、首都圏および関西圏を中心に、直営店は年間で3-5店を出店。併せて、フランチャイズの店舗の出店を強化するという。
海外出店について、7日発表した川野浩司社長は「『JAPAN』を青山店に導入し、『WND』などオペレーションの実験・検証をさせていただいた上で、海外の出店を計画していきたい」の考えを明らかにする。
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