清酒「獺祭 MOON」がいよいよ宇宙に飛び立つ。10月21日、H3ロケットに搭載されて種子島から打ち上げられる。
人類初となる宇宙空間での清酒製造が行われ、早ければ年内に地球への帰還を見込む。

獺祭と三菱重工が24年から共同で進めてきたプロジェクト。清酒「獺祭」の原材料(米、麹、酵母、水)と専用の宇宙用醸造装置を打ち上げ、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟で油井亀美也宇宙飛行士が作業する予定。水を注入すると清酒特有の並行複発酵が始まる仕組みだという。

試験は打ち上げ後10日程度でスタート。月面重力に相当する1/6Gの環境下で醸造が行われ、約2週間にわたって地上から各種データをモニタリングする。

発酵を終えたもろみは凍結保管。地球帰還後に解凍して絞り、半分ずつを購入者と解析用のサンプルに分ける。

本プロジェクトは将来的な月面での酒蔵建設と獺祭の醸造を視野に入れたもの。月面生活におけるQOL向上に貢献することを目的としている。
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