コーヒーの単価アップにつながる付加価値提案にあたり、これまでのブルーマウンテンブレンドといった産地やコーヒー豆の品質ではなく、焙煎に価値を見出した点で目新しい試みとなる。
今回着目した水素焙煎は、UCC上島珈琲が編み出したもの。
水素は最小燃焼単位が小さいため、ガスでは出せない極弱火を出したり、ガスでは難しい緩やかな温度変化をつけたりすることが可能となる。
例えば“甘みを引き出させる温度帯”や“雑味を低減する温度帯”といった特定の温度帯で、長く焙煎することができ、豆の特性に応じてポテンシャルをより引き出すことができる。
UCCは4月、「UCC富士工場」(静岡県富士市)にて世界で初めて水素焙煎コーヒーを量産化。
「セブンカフェ 水素焙煎コーヒー」は、UCC富士工場の水素焙煎コーヒーをベースに「セブンカフェ」のコーヒーマシンへの適合などを考慮し、試行錯誤を繰り返してSEJとUCCによって共同開発された。
商品名や価格設定を巡ってもSEJで様々な議論が交わされたという。
10月24日、都内で開催された「セブンカフェ 水素焙煎コーヒー 新商品発表会」で挨拶したSEJの阿久津知洋社長は、採用の一番の決め手においしさを挙げる。
「通常の『セブンカフェ ホットコーヒー』(ホットコーヒー)はしっかりとした苦味があり、コーヒー好きな方にご支持いただいている。今回の『水素焙煎コーヒー』は、まさに澄んだ飲み応え。焙煎の熱源に水素を使うことで、とろ火でじっくりと丁寧に焙煎することが可能になり、飲み応えがありながらも、最大の特徴である雑味が後に残らないクリアな後味を実現した」と自信をのぞかせる。
差別化された味わいで新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの買い回りを狙う。
SEJの石橋利彦商品本部FF・冷食食品部FFマーチャンダイザーは「今まで『セブンカフェ』を飲まれたことのない女性の方にも“スッキリして飲める”コーヒーとして買っていただきたい。
買上点数の増加にも期待を寄せる。
「定番の『ホットコーヒー』の買い合わせは、おにぎりを一緒に買われている方もおられるが、それほど多くない。『水素焙煎コーヒー』は食中でもいけると考えている。『3種チーズのミートソースドリア』『ソースが決め手の焼きそばパン』『ジューシーハムサンドからしマヨネーズ入り』との相性もよく、まずは初動の動きをみて今後の展開を検討していきたい」との考えを明らかにする。
加盟店に対しては“おいしく、かつ環境にいい”コーヒーであることを伝えていく。
水素焙煎コーヒーで使用する水素は、官民・他業界の垣根を越えた連携とNEDOの採択を受けて開発されたP2Gシステムを使う。
再生エネルギーをベースとした電気で水の電気分解を行ってつくられる「グリーン水素」であるため、実質的にCO2フリーの熱源となる。
UCCとしては、水素焙煎コーヒーの認知拡大のほか、コーヒー豆の価格が高騰し続ける中で、これまでのコーヒー豆の品質や産地とは異なる、焙煎という切り口で単価アップが図れた点も大きな前進と捉えている。
UCCジャパンの里見陵執行役員サステナビリティ経営推進本部長は「豆が高騰している中で、付加価値提案が重要となる。単純な値上げで買われなくなる方が増えてしまうのはよくない。それぞれの産地で水素焙煎を掛け合わせて価値を増幅させることも社内でよく議論している」と述べる。

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