サトウ食品新発田工場(新潟県)では10月29日、恒例の「鏡餅出発式」を開催。商戦の成功を願う神事に続いて、今シーズン初出荷となる384ケース(約2.8t)がトラックで出発した。
鏡餅の売れ筋が小型商品にシフトするのを背景に、市場は縮小が続く。ただ昨今はコメ価格の高止まりにともない、割安感の出てきた餅を朝食などに取り入れる消費者が増加。包装餅市場全体では堅調さが増している。
原料のもち米もこの2年で価格は倍増。加えて、今後の原料確保にも暗雲が垂れ込める。
「今年は毎月予想もしない量の餅が売れた。チャンスを生かしたいところだが、もち米が不足している。主食用米が足りないと言われるなか、(うるち米への転作で)作る農家が減った。業界として、非常に危惧している」。社長の佐藤元氏が危機感を語る。
鏡餅を載せて出発!環境配慮のため、昨年から飾りの橙(だいだい)も含めプラから紙への置き換えを進めた同社の鏡餅製品。
「紙製の橙をそのまま使うだけでなく、本物の橙やみかんを使うなど、それぞれのご家庭で楽しく飾っていただくのもいい。家の中でいちばん高いところに飾れば、きっといい年になると思う」(佐藤社長)。

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