提案会の狙いについて、同社の柳雅人執行役員事業本部長は「売上や収益の拡大という面もあるが、ご提案を通してお客様との接点を確保したいという目論見がある」と説明する。
同提案会は今年、名古屋と大阪でも開催。髙橋正行事業本部事業推進部長は「今後は福岡や北海道などでも開催を検討している」と語る。
提案会で目玉としたのは、同社がニュージーランドから直輸入しているフレーバーシロップ「SHOTT(ショット)」。今年7月には新たに「レモン」の取り扱いを開始し、計12種を展開している。
キーコーヒーの髙橋正行氏㊧、柳雅人氏 「『ショット』は人工着色料・香料・甘味料不使用というナチュラルな製法が特長で、ホテルなどでもご好評を博している」と柳氏は胸を張る。
髙橋氏は「大阪・関西万博ではブースを出展された取引先さまに採用していただき、高いご評価をいただいた。コーヒーに入れるシロップとしても、ドリンクの商材としても活用でき、今後、年々フレーバー数を増やして拡大していく」と意欲をのぞかせる。
直近の業務用市場について柳氏は、「コーヒー以外の食材や消耗品が値上がりしており、人手不足も続いているが、インバウンドや国内観光客が盛況でチェーン店さまやホテルさまは良いスコアを出している。宿泊施設は新規の建設やリブランディングもあり、業界再編が行われている」との見方を示す。
地域別にみると、「特に東京や大阪を中心とする大都市圏、京都や富士山周辺などの観光地がとてもにぎわっている」とみている。
特に大阪は、大阪・関西万博の開催および宿泊施設・商業施設の開業によって、東京よりも盛り上がりを見せているという。
業務用コーヒー市場の課題としては、適正な価格転嫁を挙げる。
「個人店さまは、電気代や人件費などのコストアップがダイレクトに響く。可能であれば、無理をして価格を据え置くよりも、価格を多少上げてそれに見合う価値の商品や差別化できるメニューのご提案をお勧めしていく」と述べる。

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