テーブルマークは12月10日、都内の大田区立出雲小学校の5年生を対象に、「パックごはん」を使った災害時にも食べられて元気が出るレシピの発表会を行った。

 食育施策の一環。
ごはんを捏ねたり潰したりしてピザやホットケーキの生地にアレンジするなど、小学生ならではの柔軟なアイデアが続出し、経営企画部の坪内佳奈課長代理は「われわれが思いもよらない料理が出来上がって驚かされた。児童はみんな真剣に取り組んでくれた」と話した。

 大田区が小学5~6年生を対象に行っている独自教科「おおたの未来づくり」の一環で、区内に食品開発センターを置く同社との協業が実現した。

 授業は9月にスタート。テーマは「小学5年生がパックごはんで考える“災害時の元気ごはん”」で、初回はテーブルマークの社員が「食の大切さ」や「ローリングストックの考え方」について授業を行った。その後、児童がターゲット(食べて欲しい人)やコンセプトを決め、2回にわたる調理実習を経てアイデアを形にした。試食には同社社員も参加した。

 発表会では1班4人でプレゼンテーションを実施。どのグループも大きな声ではきはきと、身振り手振りを交えてアピールした。「ピザ」のチームは仕事で疲れている20代が前向きになれるメニューを考案。ごはんを捏ねてピザ生地にし、焼き肉のたれで味付けした。お父さんに食べて欲しい「春巻き」を作ったチームは、ライスペーパーを2重にして破れにくくするなどの工夫が光った。
キムチ入りでおつまみにもぴったり。「もちちょこ」は避難所生活で疲れたおばあさんのおやつにおすすめで、「ホットケーキ」はお米とは思えない生地の食感にこだわった。

 大田区教育委員会事務局の秋山亮氏によると、同区はモノづくりや地域還元をテーマに様々な地元企業とコラボレーション。海苔などを商品化して近隣店舗で販売したケースもあるという。
編集部おすすめ