〈1〉今年の景況感 「変わらない」が最多 「良くなる」「悪くなる」が拮抗
今回も最初は「今年の景況感」を尋ねた。昨年、2025年に比べ今年は「良くなる」「悪くなる」「変わらない」「見通せない」の4つの選択肢から選んでもらった。前回まで3年連続で「見通せない」が最も多く、先行きの不透明感が根強いことを示していた。今回は「変わらない」が最も多く、前回より9㌽上昇し38%を占めた。続いて僅差で「見通せない」が36%。前回より6㌽下がった。
「変わらない」理由としては「エネルギーや原材料の高止まり、人手不足など厳しい環境は継続する」(畜肉)、「消費者の購買行動が大きく変わることは想定しづらい。段階的に良化していくのを期待する」(製粉)、「国内外の政治的、経済的な不確定要素が多いが、家庭用食品は大きな改善も悪化もないと思われる」(調味料)など、原料・資材や人件費などのコスト高が今後も続き、消費動向も現状維持という見方が多かった。
「インバウンド需要は堅調だが、国内消費は節約志向の高まりで数量ベースでは伸び悩む」(菓子)、「国内市場は人口減少と節約志向で需要減の一方、輸出は好調。プラス要因とマイナス要因が交錯している」(畜肉)など国内市場は頭打ちながら、海外やインバウンド需要が堅調で相殺という考えも少なくなかった。
「見通せない」については「円安基調がいつ転換するか見通せないため」(調味料)、「中国の経済制裁的な動きが長期化すると、日本経済全般に影響が及び先行き不透明感は増す」(資材)など国際的な問題を挙げる声や、「コメ市場に左右されるので今後の動きが見通せない」(米飯)、「水産相場の影響を大きく受けるが、先行きが見通しづらい」(水産加工)のように原料相場への懸念が目立った。「環境変化が目まぐるしく、業界レベルで見通しを述べるのは困難。今まで以上に個社ごとに差が出る」(調味料)、「景況感を押し上げる材料は乏しいが、減税をはじめとした今後の政策への期待を含め先行きは読みづらい」(冷凍食品)といった見方もあった。
「良くなる」は14%(前回比3㌽低下)、「悪くなる」は12%(同1㌽低下)と拮抗した。「良くなる」の理由としては「高市政権の登場で日本の空気が変化しているのを感じる。景気は気が肝要」(調味料)、「高市政権下の積極的な経済政策による景気浮揚への期待感と、持続的な賃上げによるマインドの改善を見込む」(小売)と新政権への期待が挙がった。また、「インバウンド需要やサステナビリティへの関心など、新しい価値への提案で市場活性化を期待する」(酒類)、「大きなプロジェクトや設備投資が動き出しているように感じる」(資材)、「世界的な日本食ブームの拡大と人手不足を背景に、省人化を実現する機械化やシステム化の需要は堅調に推移する」(機械)など新しい需要を見据えたものもあった。「個人消費が緩やかに改善するのを期待するが、改善スピードは限定的で慎重な楽観が妥当」(卸)との見方もある。
「悪くなる」の根拠としては「業界が抱える構造的な問題として、需要が細っていくことがある」(卸)と人口減少による市場の縮小や、「給料が上がらないまま物価が上がると物が動かない」(惣菜)など物価上昇に給与アップが追い付いていない現状を指摘する意見があった。このほか、「ここ3年値上げを実施したが、昨年は以前にも増して売上ダウンが顕著だった」(日配)、「インフレの長期化、人手不足、競合激化と小売事業への逆風が続くと思われる」(小売)との回答があった。
〈2〉コスト高 最も負担が大きいのは 原材料が6割 物流費・人件費も関連
原材料だけでなく人件費や物流費の上昇が継続し、企業経営に大きな影響を与えている。企業経営にとってすべてのコストが負担になっているのは承知の上、特に影響の大きなものを選択してもらった。
背景にあるのは国際情勢と為替、気候変動による収穫量の減少などで先行きも不透明だ。「当社の原料は100%が輸入に依存しており、円安の影響を強く受ける」(食用油)、「主原料の魚介類は国際的な資源価格の高騰や為替変動の影響が非常に大きい」(水産)、「輸入原料を多く使用している商品の需要が伸びたため」(アイス)、「海外売上比率が高いため、航空貨物運賃の高止まりが負担となっている」(健康食品)というように、輸入原料の多い業界や企業が深刻な状況を挙げる。
コメ問題に象徴されるように、国内の原料事情も厳しい。「天候により国内外の調達環境が不安定。物流費の高騰に相まって調達コストが上昇している」(惣菜)、「国産米100%をブランド価値としているため、主原料の高騰が最大のコスト圧力となっている」(米菓)。
このほか、「人件費や物流費は設備投資や自助努力で一定程度吸収できるが、原料は製品の品質に直結する」(冷凍食品)、「人件費や物流費の高騰に比べると、原材料は価格転嫁しやすい」(惣菜)といった意見もあった。
続いて「物流・エネルギー」が17%。「配送費や委託料のコスト増が大きい」(小売)、「これまでと同様の物流体系では大幅なコスト上昇を余儀なくされる」(製粉)と今後への不安も隠せない。「原料の加工に大量のエネルギーが必要であり、そのコストの増減が経営に大きく影響する」(製糖)、「エネルギーコストの上昇や労働力不足が進行しているが、価格転嫁が難しく利益を圧迫している」(卸)と原料コストに比べ価格転嫁が難しい点も指摘された。「物流費の上昇にも人件費の要素が大きく影響する」(卸)と人件費の上昇も物流費高騰の一因になっている。
「人件費」を挙げたのは15%。「賃金の上昇に加え、採用に係るコストも上昇している」(小売)、「人件費の上昇は、間接的に原材料や物流費の増加要因でもある」(メーカー)というように人材の問題は多岐に影響を及ぼす。「人件費をコストと捉えていないが、所得向上は必要」「人件費の上昇は経営に大きな影響を与えるが、人への投資によりさらなる成長を期待する」という声もあった。
その他は「すべての要素が複合的に影響を及ぼす」(メーカー)。現実はその通りだと言える。
◇ ◇
このほか1月1日号本紙では以下のアンケート結果を紹介しています。
〈3〉高市政権に期待すること 原料の安定供給、消費喚起政策を
〈4〉注目するキーワード 気候変動やAi 人口、節約志向にも関心
〈5〉将来的な人員確保へ向けた取り組みは 企業価値の向上、地域連携に力

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