チョコレート市場の中で、高カカオチョコレートは、カカオ原料の使用比率が高く、植物油脂の代替が難しいことから、カカオ豆高騰の影響をもろに受けやすいカテゴリーとされる。
その代表格となる「チョコレート効果」は3月に価格改定を実施し、大袋タイプの店頭価格は1000円台を突破するなど店頭価格が大幅に値上がりしたことで一部のライト・ミドルユーザーが離反する一方で、ロイヤルユーザーは、販売数量・販売金額ともにプラスで推移している。
ロイヤルユーザーに支持される理由について、吉田彰グローバルカカオ事業本部カカオマーケティング部部長は、おいしさと高ポリフェノールを両立した中身が健康志向に対応してリピートされやすい点を挙げる。
一方で、ライト・ミドルユーザーへのアプローチを課題とする。
インテージSRI+によると「チョコレート効果」の4―9月販売金額は前年同期比微減。ロイヤルユーザーに支えられて、高カカオチョコレート市場ほどの落ち込みはみられなかったものの、販売数量減少による販売金額の減少を重く受け止める。
カカオマーケティング部の吉田彰部長 「物量減が深刻なブランドに対しては手を打つ。価格を上げ過ぎて、少し需要が落ちているものについては物量を上げて利益を取りにいく」と語る。
施策の一つとして、強みであるロイヤルユーザーをさらに増やしていく活動に注力する。
「営業現場では、栄養士資格者による高齢者施設や自治体への訪問・啓発活動を強化していく」という。
課題とするライト・ミドルユーザーの獲得策については「買いやすい価格帯なども含めサイズ展開を行っていく。味わいについても工夫していく」との考えを明らかにする。
この考えのもと9月30日に発売開始したのは「チョコレート効果カカオ72%袋」。
昨年10月に販売開始した「チョコレート効果カカオ72%カカオクランチ大袋」については、「ノンユーザーの獲得と既存ユーザーの異なる食シーンの獲得の2つを目的に投入した。ノンユーザーにはブランドに対する苦い味わいのイメージが強く、既存ユーザーは新しいものに関心を示しにくいことから足踏みしているが、デザインを変更するなどして粘り強く提案し続けていく」と述べる。
インテージSRI+によると、チョコレート市場の4―9月販売金額は一ケタ増。明治も同様の伸びとなり、シェアはほぼ前年並みを維持した。
サブカテゴリ動向としては、主流となる高カカオを含む無垢チョコレートが、カカオショックによる価格高騰と原料供給がタイトになったことで商品数が減少したことで、ユーザーが流出し苦戦を強いられている。
一方で、チョコレートスナックや無垢チョコレートが無垢チョコの受け皿となり拡大傾向にある。
市場動向について「チョコレートカテゴリは近年、菓子の中で最大の販売金額を占める。嗜好品でありながら生活に根付いている側面があり、今のところ多少値上げさせていただいても食べていただいているが、いずれ通用しなくなる」との見方を示す。
長期的にビスケットなどが台頭しカテゴリ間の順位が変動する可能性にも触れ、同社は今後、チョコレート市場の活性化に本腰を入れる。
「2026年は当社の『明治ミルクチョコレート』が100周年を迎えることもあり、改めてチョコレートを食べる理由や食べる楽しさを伝えていきたい」と意欲をのぞかせる。

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