地域巻き込む美化活動で交流活発化 第26回環境美化教育最優秀校④ 沖縄県伊平屋村立伊平屋中学校
全校生徒と全教職員によるあいさつ運動は朝の風物詩
 地域の環境美化に取り組む小・中学校等を表彰する「環境美化教育優良校等表彰事業」(主催=公益社団法人食品容器環境美化協会、略称・食環協)。26回を数える今年度、最優秀校に選出された学校紹介特集の最終回は、特別賞 協会会長賞を受賞した沖縄県伊平屋村立伊平屋(いへや)中学校だ。
「第26回環境美化教育優良校等表彰式」は1月30日、浅草ビューホテル(東京都台東区)で開催された。

環境意識が高まるSDGsパスポート

 沖縄県の最北端にある有人島で、東シナ海に浮かぶ伊平屋島。伊平屋ブルーと称される澄んだ海と、手つかずの自然が残る島を守るために生徒が自主的に始めたのが、「地域へのあいさつ運動」と「学校周辺の美化活動」だ。

 毎朝7時半に全校生徒と全教職員が道路脇に立ち、通勤や通学で通る住民にあいさつする。十数年経た現在では笑顔であいさつを交わす朝の風物詩に育った。あいさつ運動後は、学校周辺の美化活動にも励む。同校は、フェリー乗り場に近く、伊平屋島の玄関口に当たる場所なので、訪れた観光客の第一印象を良くする上でも重要な役割を果たしている。

 また月初めの1週間は、村内放送で生徒が住民へ協力を呼びかけ、あいさつと美化運動を地域ぐるみで行う環境づくりにも取り組む。その結果、世代間を超えた交流が活発化。漂着ごみが流れ着く海岸では、住民と生徒が清掃を行い、ともに汗を流す。さらに、島のシンボルである琉球松「念頭平松」の整備を地域団体と実施。

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全校生徒と全教職員によるあいさつ運動は朝の風物詩

 こうしたボランティア活動を記録に残し、地域や社会の課題に向き合おうと昨年、導入したのが「SDGsパスポート」だ。
自ら考え行動するボランティア活動にはポイントが付与される仕組で、30回達成すると沖縄県ユネスコ協会から表彰される。中でも注目を集めたのが、部活遠征先の宿泊ホテル周辺で自主的に行う清掃。あいさつや清掃が定着している生徒は、島を離れた先々でも率先して実施する。

 表彰された照屋優心(ゆみ)さん(中2)は、「SDGsパスポートに自分たちが取り組んだ活動を記入することで、振り返った時に自分たちの頑張りを実感できるし、書いていく中で環境に対する意識が高まっているように感じます」とメリットを強調。

 住民の伊礼清さんは、「活動を通して、元気で明るい子どもたちから、われわれ大人が学ぶことも多いです」と称賛する。こうして、地域の役に立ちたい生徒の熱意と、協力を惜しまない住民の思いはつながりながら連綿と受け継がれていく。

(おわり)
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