――25年8月期を振り返って。
小野 25年8月期は創業80周年の節目として各種プロモーションを展開し堅調に推移した。アイス事業の売上高は約158億円で前年比107%、主力「サクレ」はレモンが111%、フレーバー全体では115%程度まで伸びた。一方、8月単月は記録的な猛暑で外出が減り、想定ほどの伸びには届かなかった。近年は「暑すぎる夏」への対応が課題で、長期予報や配荷状況を踏まえ段階的に供給量を判断する。
――冬場の動きはいかがですか。
小野 夏に比べ構成比は低いものの「サクレ」は冬場の配荷も着実に伸ばしている。昨年秋にフルリニューアルした「ダンディー チョコレート」も好調で、12月まで前年比108%程度で推移した。春夏に向けては、「ダンディー バニラ」をフルリニューアルし、「同ミルク」として発売する。従来のバニラは暑い時期に甘さが重く感じられるとの声もあり、夏でもすっきり食べられる味わいとした。
――26年期の重点施策は。
小野 一番は「サクレ」の配荷拡大だ。未採用や全店導入に至っていないケースも多く、スーパーやドラッグストアを中心に配荷率を10%引き上げることが目標。特にドラッグストアは売場面積が限られるなか、レモン以外のフレーバーも展開できるかがポイントになる。“置いていただければ売れる”という商品力をていねいに説明していく。近年は高価格品が店頭回転しにくいなか、「特デカチョコバー」など当社の低価格帯への注目も再び高まっている。
――今春の「サクレ」施策について。
小野 発売41年目だが、毎年味を大きく変えない範囲で微改善を重ねている。今春も添加物の使用量削減など、消費者の声を受けた改良を行う。4月6日には「サクレ ぶどう」を発売する。80周年を機に俳優の伊原六花さんを起用したテレビCMは10~20代の若年層からも反響があり今期も継続する。ロングセラーの課題である“若年層への浸透”を意識した発信を続けたい。夏には全国6都市でサンプリングも予定している。
――新工場計画と海外展開について。
小野 鹿沼市の新工場は2028年稼働予定で、生産能力は約1・5倍を想定。「サクレ」の供給能力がほぼ頭打ちとなるなか、国内需要に応えつつ将来的な海外展開も見据えた投資だ。海外では香港、台湾、東南アジア、オセアニア、北米などで代理店と協力して展開しており、将来的に現地の人員体制強化も検討していく。
――100年企業に向けた思いをお聞かせください。
小野 社是にある「社会生活に貢献する」の原点を大切にしたい。良い商品を提供し、食べた人が笑顔になることが第一だ。同時に、社員が誇りを持って働ける環境づくりも欠かせない。社外と社内、その両方を良くすることが次の成長につながる。今期はまず前年超え、商品売上105%を目指したい。

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