「静」に着目して開発された「inゼリーエネルギーブドウ糖」 受験生のつぶやきでブレイク ゼリー飲料の冬場の需要を開拓中
マーケティング本部健康マーケティング部ゼリーカテゴリーの寺内理恵氏
 森永製菓の「inゼリーエネルギーブドウ糖」(以下、ブドウ糖)がゼリー飲料市場の冬場の需要を開拓している。

 「ブドウ糖」がテスト販売されたのは2019年。

 それまで「inゼリー」ではスポーツや通勤・通学といった「動」のシーンに向けた商品を多く品揃えしていたところに、勉強や集中といった「静」のシーンに向けた新商品として登場した。

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マーケティング本部健康マーケティング部ゼリーカテゴリーの寺内理恵氏 1月30日、取材に応じたマーケティング本部健康マーケティング部ゼリーカテゴリーの寺内理恵氏は「2019年は一部でテレワークが推奨されるなど働き方が徐々に変化を見せ始めた年であった。そうした変化を捉えて、ご家庭での勉強や仕事に集中する際の静のシーンに着目して開発した」と語る。

 2019年のテスト販売を経て2020年に本格販売。期せずしてコロナ禍となり、静のシーンに着目した商品コンセプトが受け入れられてヒットした。

 「ご家庭で学業や仕事をする際のお供として需要が伸びた。片手で手軽に飲めて手が汚れず、キャップを閉め直して少しずつ飲める設計も集中を妨げないと好評を博した」という。

 ブレイクしたのは2024年。同年1月の大学入学共通テスト時、受験生がX(旧Twitter)で「『ブドウ糖』のおかげでテストを乗り切れた。受験生全員飲んだほうが良い」といった趣旨のつぶやきを投稿したところ、大きな反響があり、一時的に品薄となるほどの売上につながった。

 この大ヒットを契機に「ブドウ糖」は、これまでゼリー飲料市場で手薄とされてきた冬場の需要を開拓。

 「『ブドウ糖』の牽引により25年1-2月の『inゼリー』の売上は23年1-2月と比べて約1.7倍に拡大した。
下期(10月~翌3月)の「ブドウ糖」の需要の山は、例年1月と2月であとはなだらかになっていく」と語る。

 2025年9月と2021年9月の移動年計でみると、「ブドウ糖」の2025年売上は2021年からの5年間で約2.6倍に拡大した。

 「ブドウ糖」の拡大に伴い「inゼリー」ユーザーの裾野拡大や若返りも図られる。

 「受験生に支持され、特に10代の間口(飲用層)を大きく獲得できた。加えて、受験生を見守る親世代の30・40代女性の代理購買が2024年冬に大きく伸長し、2025年冬もそのまま間口をキープしている。一度子どもに買い与え、翌年も同じように買い与えるといった動きが増えているようだ」とみている。

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「inゼリーエネルギーブドウ糖<Win>」
「inゼリーエネルギーブドウ糖<Win>」 「inゼリー」では2017年から受験生応援施策を展開している。

 2024年の受験シーズンには、「受験などの勝負ごとで、いつも隣にいる相棒でありたい、お守りのような存在でいたい」との想いから、「inゼリー」の「in」を活かして「Win」を訴求した特別パッケージの「inゼリーエネルギー<Win>」「inゼリーエネルギーブドウ糖<Win>」を数量限定で発売。昨年12月9日には2年目の展開として数量限定で発売開始した。

 Winゼリーのフェルトお守りを、勝負に臨む友人や家族のために手作りする生活者の投稿が7万件を超える「いいね!」を集めた事例も出現したという。

 昨年12月には、早瀬憩さんが受験生に扮し緊張をエネルギーに変えて入学試験に立ち向かう姿を描いたTVCM「受験にinゼリー 緊張も味方に」篇を放映開始した。

 受験生に「inゼリー」を飲み慣れてもらうための取り組みとしては、恒例となる河合塾での「ブドウ糖」のサンプリングを、昨年は前倒しして7月末に実施した。


 「inゼリー」並びにゼリー飲料市場の課題は、動のシーンでの需要喚起にある。昨年は、記録的な猛暑・酷暑となり外出機会や運動の機会が減少し、ゼリー飲料市場の4-9月販売金額は前年同期比2%減と推定される。

 「inゼリー」も苦戦を強いられた中、夏季限定商品の「エネルギーレモン」と「エネルギーフローズン」の2品が好調となった。

 なお、インテージSRI+のゼリー飲料市場(2023年4月~25年3月の推計販売金額累計)によると「inゼリー」はトップシェアを握る。
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