「当社は『フルーツで世界の人を幸せにする』とのビジョンを掲げている。
「“未来に向けたジャム”新価値創造のための事業戦略記者発表会」と銘打った3月5日の会見で、上田敏哉社長=上写真㊥=が意気込みを語った。
世界的な気候変動を背景に、ジャム原料のフルーツも持続的な安定調達が大きな課題だ。同社では南米チリや中国・山東省などの産地と連携した取り組みで、サステナブルな原料調達体制の構築に力を入れている。
さらに国内では、日本人に不足しているフルーツ摂取量を高めるために新領域の開拓を推進。今春の新商品「即食できる冷凍フルーツ」をはじめ、ジャムにとどまらないフルーツの魅力を最大限に引き出す取り組みを拡大させている。
新たな挑戦として、同社初の書籍「Is this “jam”or not?」を4月に発刊。パンや朝食で食べるジャムに限らず、さまざまなシーンで多様な使い方ができるフルーツのある生活を提案するライフスタイルブックだ。
監修を担当した料理家の今井真実氏=同㊨=はこの日、「しめさばとりんご」「オレンジ冷やしトマト」など既成概念を覆すさまざまなレシピを紹介。ジャムを“フルーツ”として活用するアイデアについて「一見変かもしれないけど、食べてみれば納得いただけると思う」と自信を語った。
Z世代との共創もスタートする。
「まるごと果実」ジャムを使った斬新な料理を紹介 「20~30代ではジャムを食べる頻度が減っている一方、フルーツの摂取意向はむしろ若い世代のほう高い。単なるジャム離れではなく、フルーツの新たな需要を創造するチャンスととらえたい」(マーケティング室 石川琢也室長代理=同㊧)。
昨年に実施したワークショップで、Z世代のジャムに対する生の声をヒアリング。「賞味期限が短く一人暮らしでは食べきるのが難しい」「古い、レトロ商品のイメージ」などのネガティブな意見も聞かれたという。
Z世代はジャムが嫌いなのではなく、今のジャムがライフスタイルに合っていないだけとみて、新たな開発に着手。試食やパッケージの検討をZ世代と一緒に行いながら、来春の新商品発売を目指す。
「フルーツには、われわれがまだ気づいていない無限の価値がある。その思いを(コーポレートメッセージの)『フルーツには続きがある。』に込めた。フルーツの新しい楽しみ方を次々と創造しながら、世界中の方に幸せをお届けしたい」(上田社長)。

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