3月4日、スープ事業戦略説明会に登壇した小笠原千春マーケティング本部ブランドマネジメント部担当部長は「気候変動で二季化が進み、寒いと感じる期間が短くなるとともに、物価高もありスープの飲用機会が減少している。価格よりも価値に重きを置く消費スタイルが近年増加していることも踏まえ、箱シリーズを中心に価値を強化し、寒さ以外での飲む動機を作っていきたい」と意欲をのぞかせる。
新商品は、「じっくりコトコト 感動コーンポタージュ」「同 旨深(うまぶか)クラムチャウダー風」「同 濃醇(のうじゅん)海老のビスク」「同 甘熟(かんじゅく)かぼちゃポタージュ」の4種。既存の箱シリーズ商品との差し替えで3月9日に発売された。
オープン価格とし、店頭価格はいずれも税込350円前後を想定する。
「これまでのサクッと手軽に飲むというイメージから脱却し、くつろぐ時間に寄り添えるスープに進化させた。秋冬以外にもスープを飲んでほしいという思いから、あえて春のタイミングでリニューアルした」と語るのは佐々木恭子マーケティング本部ブランドマネジメント部リーダー。
くつろぎの時間に飲まれる傾向にあるコーヒーなどの嗜好飲料とは異なるスープ独自の価値を強みとする。
「胃を温めたり小腹を満たしたりしたい時や、起きぬけで刺激的な飲み物を避けたい時にも好適。これでくつろげる、と気付いて選んでいただきい」と述べる。
競合商品との差別化ポイントは、素材を多く使用している点。
「いかに素材の味わいやおいしさを引き出すかにこだわり、ふんだんに使っている」と胸を張る。
左からポッカサッポロフード&ビバレッジの加藤有美氏、小笠原千春氏、佐々木恭子氏 開発を担当した加藤有美研究開発本部商品開発研究所担当部長は「従来品よりも素材の味をしっかり感じられる贅沢な味わいにすべく、新規素材も導入した。濃厚でありながら、粉末スープとして溶けやすい溶解性の担保に苦労した」と説明する。
パッケージも、これまでとは違うことを伝えるべく大きくリニューアルした。
品質感や味わいのこだわりを伝えるべく、大きなシズルや商品名を見やすくデザインしたほか、ブランドロゴもさらに品質感を高めて刷新している。
今後は1食分のサンプルを20万袋配布し、飲用体験を促す。購入につなげるべく、配荷や店頭でのトライアル喚起にも注力している。
スープの最需要期となる秋冬には、CMをはじめコミュニケーションで価値発信を行う。
「じっくりコトコト」ブランド全体では、30周年を機にブランド価値を見つめ直し3つの領域に注目している。
小笠原氏は「スープは、冷房の効いた室内で飲んでいただいたり、コロナ禍以降に定着した在宅勤務で手に取っていただいたりというシーンが醸成できると考えている。体が温まるという基本的なベネフィットだけでなく、ゆっくりくつろぎたい、主食の代わりにしたいといったプラスアルファの動機をまだまだ提供していける」と勝算を見込む。
こうした見立ての下、くつろぐ時間には箱入りシリーズ、食事代替にはカップ入りの「超盛Bakery」シリーズ、幅広い飲用シーンには「こんがりパン」の袋入りや冷製の缶スープなどを提案していく。
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