セブン-イレブン・ジャパンは2026年度(2月期)、従来の「みんなが欲しい商品」から、個々の顧客に深く刺さる商品へと軸足を移す。「フォー・オール」から「フォー・ワン」への発想転換を進め、来店動機の創出と高付加価値商品の拡充を通じて第3次成長期に踏み出す。


 3月17日の戦略説明会で羽石奈緒取締役執行役員商品本部長は、「“みんなの100点”だけでなく、“誰かの200点”も追求する」と強調。店内調理型ベーカリーや揚げ物、スムージーなどのできたて商品の強化に加え、顧客ニーズに応える多様化戦略も推進する。

 2026年度は、店内で仕上げるベーカリーや揚げ物、コーヒー、スムージーなどを新たに「Live-Meal」と位置付け、できたて商品を一体的に訴求する。

 お店の専用オーブンで焼き上げる「セブンカフェ ベーカリー」は、26年度中に導入可能なほぼ全店(約1万8000店規模)へ拡大予定で、「お店で焼いたカリッじゅワッサン」(5月)や「フォカッチーズ」(11月)など新商品も投入。「セブンカフェ ティー」は年度末までに1万店への拡大を目指す。

 「セブンカフェ スムージー」ではスイカなど季節商品も展開し、揚げ物は月替わりで需要喚起を図る。4月から本格展開するモバイルオーダーを通じて、高単価商品の品揃え拡充や廃棄削減も目指す。店舗ではカウンターレイアウトの見直しによりオペレーション負荷の軽減も図る。

 商品開発では、「外出先での即食」「自宅での食事」「ワクワク消費」の3つのシーンを重点領域に設定。外出先向けにパンや弁当を刷新し、若年層向けのボリューム系商品やカフェ風メニューを投入。自宅需要では簡便調理型商品や冷凍食品を強化し、中食需要の取り込みを図る。スイーツやIP活用でも売場を強化し、見た目や体験価値で来店動機を創出する。


 羽石氏は、「外出先だけでなく自宅や体験型消費も取り込み、成長を加速させる」と力を込める。

 2025年度下期は「顧客の声を起点とした価値創造に立ち返った」(同)。外部知見も生かした共創型マーケティングを通じて売上・客数は改善。既存店の平均日販は初めて年間70万円を突破した。

ソース
編集部おすすめ