キーコーヒーは3月18日、本社(東京都港区)にメディアを招き、コーヒーサークル「立教珈琲愛好会」の大学生に同サークルに関する活動報告の場を設けた。

 同社が2030年に目指す姿として掲げる「珈琲とKISSAのサステナブルカンパニー」のメッセージのもとで取り組む若年層への喫茶文化啓発の一環。


 同社は2023年から「立教珈琲愛好会」をサポート。「立教珈琲愛好会」のインスタグラムに着目して同社からアプローチした。

 その狙いについて、サークルメンバーの窓口を務めるマーケティング本部市場戦略部市場戦略チームリーダーの西村拓真さんは「日本国内の若年層や海外の方に向けて、コーヒー文化や喫茶文化を発信したいと考えた。20代の方々がどのようなことに興味があり、SNSの使い方を含めてどのような生活を送っているのかがなかなかつかめていなかったため、コミュニケーションをとらせていただいた」と説明する。

 「立教珈琲愛好会」はコロナ禍の2021年、サークル活動が思うようにできなかったメンバーが集まって発足された。メンバーは3月現在で100人程度。カフェ巡りをメインに活動し、キーコーヒーと関わりを持つようになった2023年から活動内容も少しずつ変容を遂げている。

 この日、活動報告に臨んだのは、この春、大学4年生になる前副代表の小野寺慶さんと大学3年生になる金智優(きん ちう)さん。金さんはこの春から新代表を務める。

 小野寺さんは「私が入った頃、創設メンバーの4年生がコーヒーの知識やノウハウを握っており、我々(後輩)は創設メンバーの手伝いをするような形態であったため、我々にコーヒーの知識がないところを課題視していた」と振り返る。

 キーコーヒーとの関わりについては「我々に『これやりませんか』と提案して下さることが少なく、我々からの提案に対して相談に乗ってくださり『このような協力ができます』といった具合に話が進んでいった」と述べる。

 2023年、文化祭出展の際には、キーコーヒーから「『立教珈琲愛好会』がどこに向かいたいのか、何をしたいのかを示してほしい」との提案があり、以来、コンセプトを毎年定めて出展。


 コンセプトは、2023年がブレンドと焙煎、2024年はハンドドリップのほかペアリングに重きを置いたコーヒーの選定。2025年には初の試みとして、コーヒーの「2050年問題」やCSVの要素を盛り込んだ。

 「一杯のコーヒーが作られる背景として、原産地の人々の暮らしや世界的なコーヒーの現況をお伝えし、一杯のコーヒーをストーリーとしてお届けすることに挑戦した」と説明する。

 来場者に産地の現状をより想像してもらえるようにするため、キリマンジャロのシングルオリジンコーヒーを販売し、モニターを設置して産地の現状を伝える動画を放映。二次元コードを設け来場者各自のスマートフォンでも視聴できるようにした。
 キーコーヒー社員によるキリマンジャロセミナーも開催して「2050年問題を自分事として捉える機会にさせていただいた」という。

 過去3回の文化祭出展など「立教珈琲愛好会」の活動報告を受けて、マーケティング本部市場戦略部市場戦略チームの武政凛さんは「学生なりに一杯のコーヒーが持つ背景を理解した上でお客様にコーヒーをお届けしようと模索している姿は大変頼もしい」と評する。

 西村さんは「立教珈琲愛好会」のメンバーと接して大学生の実態を垣間見る。

 「非常に多様化しており、使っているSNSも興味のあるコンテンツもみんなバラバラ。ただし共感力が物凄く高く、友達のSNSをチェックしてその友達の嗜好を把握することを含めて他人の好きなものに共感する傾向にあると感じた。コーヒーも多面的な要素があり、いろいろな角度から発信していくことが非常に重要だと感じた」との手応えを得る。

 一方、大学生の小野寺さんも「コーヒー楽しむサークルを超えて、コーヒーに対して専門的な知識や技術というものを共有するサークルへと進化を遂げた」と語る。


 これから「立教珈琲愛好会」を率いる金さんは「今まではコーヒーを飲みながら談笑する場であったが、コーヒーに対する知識に興味を持ち始めるメンバーが増えたこともあり、今後は学びや知識の共有もサークルを通じてやっていきたい」と意欲をのぞかせる。

 今後について、西村さんは「『立教珈琲愛好会』の方々と継続的に取り組んでいきたい。他大学のサークルについても選択肢の1つに入る」との考えを明らかにする。

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