セブン‐イレブン・ジャパンは3月30日週から、パンカテゴリーの品ぞろえを見直し、「手頃な価格」と「専門店品質」の両立を軸とした新戦略を打ち出した。製造工程や設計の最適化を通じて、生地や具材のおいしさを維持・向上させつつ、手ごろな価格を実現。
品揃えは「満足感」「わくわく感」「安心感」の3テーマに再編し、朝食や間食、在宅時などの利用シーンを意識することで、若年層からファミリー層まで幅広い顧客層の取り込みを図る。
この実現を支えるのが、専用工場による一貫した生産体制だ。4月7日に製造を担うガーデンベーカリー(東京都・昭島市)で取材会を開催。神奈川や西東京、埼玉の一部店舗に供給する基幹工場で、1日約27万~28万食を生産、約40アイテムを2便体制で出荷している。
「サクふわメロンパン」の発酵過程 特徴の1つに、効率化と手作業を組み合わせた生産体制にある。商品改廃の多いコンビニパンでは完全自動化が難しく、トッピング作業や焼き目の確認など一部工程を従業員が行うことで品質を担保する。
「クロワッサン ベーコンエッグ」(税別228円)は焼成後に具材をのせて再度焼き上げる二度焼き工程を採用。通常は再加熱するとボリュームが損なわれるが、生地設計を工夫しサクッと食感やボリューム感、具材の一体感を両立している。
「サクふわメロンパン」(税別118円)は、発酵・焼成条件を細かく管理し、焼成後はスパイラルクーラーで自然冷却することで、ボリュームを保ちながら袋詰め後に程よいしっとり感が戻る設計としている。
焼きあがった「サクふわメロンパン」
焼きあがった「サクふわメロンパン」 今回、袋パンの多くをリニューアルし、対象商品の約9割で価格を見直した。一部商品では重量を維持したまま、品質向上とともに約20円の値下げを実現。代表商品では、「サクふわメロンパン」(税別118円)で卵の配合を増やしふんわり感と口どけを高め、ビス生地にデュラム小麦粉を配合しサクサク感を強化。
マーガリンにバターを加えて風味も向上させた。「クロワッサン ベーコンエッグ」(税別228円)は、折り込み油脂の配合を見直し、ジューシーさと歯切れの良さを向上。卵フィリングも味わいとふんわり感をアップし、翌日以降もおいしく食べられる設計とした。
スパイラルクーラーで冷却
スパイラルクーラーで冷却 価格と品質の両立は、原材料の共通化や工程効率化などで実現した。例えばコッペパンは商品ごとに異なっていた生地製法を見直し統一することで、重量を維持しながら品質向上と価格引き下げを両立できた。
パンカテゴリーは、節約志向の高まりや米価格上昇を背景に需要の受け皿として存在感を高めている。今回のリニューアルが売場競争力の強化につながるか注目される。
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