
「ブレンディ」スティックは2020年に全種類のブランドロゴをグリーンに統一して大刷新。
8月1日に設立50周年を迎えたAGF。8月30日発表会に臨んだ竹内秀樹社長は次の50年に向けて「(「ブレンディ」スティックで)将来的にはトータル嗜好飲料のパイオニアとして大きく挑戦していきたい」と意欲をのぞかせる。
「ブレンディ」スティックは、小世帯化が進み、食においては家族で同じものを分け合う時代から、それぞれが好きなものを選ぶ個食化が進行する環境の中で2002年に誕生。
味の素AGFの竹内秀樹社長 以降、おいしさを科学的・客観的に“見える化”する“おいしさの科学”を活用して生活者の多様な嗜好に寄り添いラインアップを拡充してきた。
今回、嗜好の多様化が進んでいることを背景に、マーケティングと店頭活動で原点回帰を図り各種の魅力をアピールしていく。
コンシューマビジネス部の桐山雅亘氏は、嗜好の多様化が加速していることを指摘。「生活者の価値観やライフスタイルが多様化していることに伴い、嗜好飲料に対する生活者のニーズも物凄く多様化している」との見方を示す。
「ブレンディ」スティックでは、このような生活者のニーズに寄り添うべく、各種のパッケージをカラフルなデザインへと改めるほか新コミュニケーションを展開して「『ブレンディ』スティックには16種類の多彩なおいしさがあることをアピールしていく」。

新コミュニケーションは、豊富なバラエティに気づいてもらうべく“わたし好みのオレにしよう。”をキーメッセージに掲げる。
「ブレンディ」スティックの主要購買層は30・40代主婦。今回のリニューアルで既存ユーザーの複数品種の買い回り促進に加えて新期ユーザーを獲得すべく、若年女性をコミュニケーションターゲットに設定する。
10月下旬に新TVCMの公開を予定。

このような積極的なコミュニケーションを通じて「“私向けのブランド”と思っていただけるようにしていく」。
店頭に向けては全16種類取り扱ってもらう気概で営業活動を展開。専用什器に複数種類の小箱タイプ(8本・6本)を並べるコーナー化も強化して店頭でも豊富なバラエティを知らしめていく。
「複数の小箱タイプを並べていただいて複数買っていただくことを促進するような販促・プロモーションを予定している。新TVCMなどをフックに改めて複数の『ブレンディ』スティックの取り扱いに向けた活動などを営業チームと連携しながら取り組んでいるところ」という。

竹内社長は「世の中のトレンドがどうしてもプライスの方へと引っ張られ、大容量にずっと特売や販促がシフトしていたが、ふと気づくと、コロナ禍で個人のニーズやパーソナライズが重要になってきている。
「ブレンディ」スティックは(1)いつでも開けたてのおいしさ(2)いつでもベストバランスの約束されたおいしさ(3)省スペース・省手間・省タイムーーの3つを基本価値とし2010年にNo.1シェアを獲得。以降、23年3月までの13年間、No.1シェアを維持している。累計販売杯数は前期(3月期)144億杯に上る。