地球規模で環境に配慮し、プラスチックごみを出さないようにしようという動きが広がっている。環境省では「プラスチック排出削減などの賢い付き合い方」のために「プラスチック・スマート」キャンペーンを実施しているが、これに呼応して個包装を省いたドリップコーヒーをリニューアルした。
■プラスチックごみの不満は外包装フィルムがトップだった!
プラスチックごみを減らす取り組みが広がっている。たとえばドリンクを飲むための使い捨てストローを、プラスチック製から紙製に変えた大手カフェブランドが話題になっているのを目にしたことがあるだろう。

こうした動きはカフェやレストランだけでなく、一般家庭にも広がりつつある。特に自宅で本格的なドリップコーヒーが楽しめるコーヒーバッグは人気があるが、実はユーザーにとって不満だったのは、プラスチックを使用した外包装フィルムによる個包装だった。


お茶やコーヒーなどの焙煎・加工包装・販売を行う株式会社国太楼(埼玉県所沢市)では、同社が扱うフィルター付きドリップコーヒーやテトラバッグを採用したティーバッグ緑茶の商品3種類に関して、環境・消費者のニーズに配慮し個包装をせずに一括包装した商品コンセプトが、環境省「プラスチック・スマート」の考え方と合致していた。

自然下では分解されず、河川や海に残存して問題化しているプラスチックごみを大幅に削減し、環境と使いやすさに配慮された商品群で、環境省「プラスチック・スマート」共通のロゴマークが配されている。


実際、どのくらいプラごみの削減を実現したのだろうか。従来、ドリップコーヒー1杯分(1.60g)1袋に個包装を施していたものを、一括方法に変えることで1パッケージ(20袋)でなんと32gの外包装フィルムを省くことができるという。これは実にペットボトル約1本分に相当する。


当然のことだが、個包装にすることでコストがかかるだけでなく、パッケージが大きくかさばってしまうデメリットがあった。

気になるのは空気に触れて風味が落ちてしまう点だが、パッケージの内側に脱酸素が設置されている。
■環境に優しいだけじゃない! 味にもこだわりが
今回、個包装を廃止したのは3商品(1杯19円アロマ20 スペシャルブレンド/キリマンジャロブレンド/テトラバッグ緑茶20P)。このほか、同社が販売している上焙じ茶テトラバッグや上玄米茶テトラバッグといったお茶のシリーズ、ドリップコーヒー「1杯19円」シリーズにも同様の一括包装が導入されている。

もちろんドリップコーヒーは味にもこだわっている。原料の珈琲豆には「アラビカ豆」を100%使用。注ぎ口を広くして、底を絞った「逆台形フィルター」の採用によって、従来のフィルターよりもコクが20%アップしている。また、豆も遠赤焙煎とアフターブレンドで味わいが引き立っている。

家庭や職場で、本格コーヒーや緑茶を手軽に楽しみたい。しかも、プラスチックごみ削減でエコにも配慮したいという意識の高い人には、文句なしにおすすめの商品群だ。
なお、国太楼の「プラスチック・スマート」対応商品は全国の量販店や各ネット通販サイト、さらにアスクルやたのめーるなどでも購入可能。