『BabyBjörn(ベビービョルン)』の抱っこひもを購入検討しているママ&パパは少なくないはず。なぜなら店頭で見かけると、北欧スウェーデンのおしゃれなブランドなのに、なんだか安い!? 今回はそんな気になるベビービョルンの抱っこひも(ベビーキャリア)の主要3シリーズ(オリジナル、We、One)の中で、もっとも安くてスタンダードな『ベビーキャリア オリジナル』シリーズを検証してみた!
■エルゴとビョルンは実は仲良し!? 『BabyBjörn(ベビービョルン)』と「エルゴベビー」を併用するママ&パパ急増中

海外の抱っこひもブランドといえば「エルゴベビー(通称エルゴ)」が有名だが、『BabyBjörn(ベビービョルン/通称ビョルン)』も負けてはいない。

ビョルンは一体何故こんなにも安いのか? もちろん理由はある。それはこの「オリジナル」シリーズが0~1歳児向けであり、体重11kg・月齢14ヶ月頃までしか使えない小さなサイズだからだ。

つまり期間限定な分だけ安いということ。ただこの「オリジナル」を含めてビョルンの抱っこひもはすべて新生児(首がすわる前)から使える点に注目してほしい。エルゴ製品の場合、新生児に使う場合は一部モデルを除いて4,000円程度の別売パーツを買わないと使えない。つまり抱っこひも本体(17,000円)との合計金額にすると2万円を超えてしまうのだ。
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一方6,800円ポッキリで、新生児に使えるベビービョルン。この価格を見たら「エルゴの新生児用別売パーツを4,000円で買おうと思ったけど止めて、新生児期はベビービョルン オリジナル シリーズで乗り切ろうかな…」なんて考えも浮かぶ。実際、ベビービョルン株式会社に問い合わせたところ「どうやら新生児から6ヶ月くらいだけ使われるケースが多いようで、一度人気の無くなったオリジナルが、昨年くらいから急に売れ出して、ビックリしています」とのことだった。皆、考えることは同じらしい。

注●撮影は安全のため、人形を使用しています。
抱っこひもを卒業する時期は1歳半~2歳くらいの赤ちゃんが多いから、それほど体格の大きくないければ6,800円のビョルン1本だけで、買い足さずに最後まで乗り切れることもありそうな。そうするとコスパは比べようのないくらい強大である。
■コスパ最強抱っこひも「ベビービョルン オリジナル」シリーズ、3グレードの違いは生地のみ!
そんなコストパフォーマンスに優れた『BabyBjörn(ベビービョルン) ベビーキャリア オリジナル』シリーズを紹介しよう。「オリジナル」の中にも3段階のグレード・価格設定が存在する。
最大3,000円の価格差があるが、構造はすべて同じ。違いは素材のみ。つまり素材の違いにお金を払うかどうかが基準になる。それでは各々検証していこう。
■「オリジナル」の中でも「コットン」は必要十分な機能を備え、最高のコスパ!
結論から言うと、『BabyBjörn(ベビービョルン) ベビーキャリア オリジナル』シリーズの中でも最安の「コットン」がコストパフォーマンス最強と感じた。今回使用した色はブラックだが、これ以外にネイビーやストライプも選べる。

最安モデルだが、基本的な機能は100%満たしているし、きちんとした作り。

プラスチック&金属製のバックル類も剛性感があり、ガタつかない。

2~3回つけ外せば、使い方にもすぐ慣れるだろう。

ちなみに、赤ちゃんのおでこにキスできる高さが正しい装着位置だそうで、BabyBjörnの説明書にも「必ずキッスしてあげてください」とある。北欧的なユーモア?
■かわいいピンク色が欲しいなら+2,200円のグレード「ジャージー」を選ぼう
明るいカラーが好みなら、+2,200円の「ジャージー」グレードならピンクとグレーが選べ、オーガニックコットン使用というプレミアもつく。

ただしよく言われることだが、オーガニックコットン使用だからといって通常のコットン(綿)と比べて、特段使用感が違うわけではない。

+2,200円はデザイン料と考えた方がしっくりくる。「ジャージー」は商品名に「ソフトセレクション」という肩書きも付いているが、手触りは最安の「コットン」と同じだった。
■最新型の「エアー」はメッシュ素材を使用!
最新のグレードは+3,000円と、もっとも高価な「エアー」。

メッシュ素材でムレにくいのは利点。

本体素材が「コットン」「ジャージー」は綿使用の部分が、「エアー」ではポリエステルに変わる。しかし赤ちゃんのほっぺにポリのメッシュが触れるのは、どうか。

通常はできるだけ柔らかな素材がいい…というママさんは多いはず。というわけで、記者はあまり魅力を感じなかった。記者が購入するならコットン一択か。6,800円で済んでハイクォリティだからだ。

続く次ページではビョルンの魅力について検証してみたい。
■ビョルンの魅力①:眠っている子を起こさない!
ここからはベビービョルン「オリジナル」シリーズ共通の魅力・機能を紹介しよう。まずうれしいのは眠ってしまった赤ちゃんを起こさずに降ろせる点。つまりベルトと本体が分離する構造。

だから赤ちゃんを本体ごとベルトから外して、そっとベッドに置きやすい。

バックルは要所に金属を用いており、分離するといっても、うっかり外れそうな不安は感じなかった。

左右の金具を、赤と青の色分けするという付け間違い防止アイデアも気が利いている。
■ビョルンの魅力②:ベルトがバッテン掛けでラクチン!

背中でクロスするバッテン掛け。

ちなみにBabyBjörn以外の主要メーカーからはバッテン掛けの製品はほとんどリリースされておらず、エルゴベビーの最新モデル「ADAPT」でバッテン掛けが選べる程度。圧倒的にラクなのに、なぜなのか。
■ビョルンの魅力③:前向き抱っこもできる
オプションを別途購入することなく、このように前向き抱っこができるのもビョルンの利点。

前向き派のママ&パパにはうれしい機能だろう。
■「オリジナル」は、おんぶができない点に注意して!
もちろんここまでメリットばかり書いてきたが、ウィークポイントは無いのか? と問われれば、いくつかはある。まずおんぶができない点は注意してほしい。
そしてベルトの薄さ。

設計上は11kgの子供まで使えるとはいえ、実際のところ赤ちゃんが7~8kgにもなるとけっこう大変なもの。ベルトがグイグイとママ&パパのからだに食い込んでくる……。このとき、ベルトが分厚い方がラクなのだが、この製品は薄いのが気になる。
■結論 : 新生児期に『BabyBjörn(ベビービョルン)ベビーキャリア オリジナル』を買えば、きっと後悔しないはず!
以上を踏まえて、最初の1本に『BabyBjörn(ベビービョルン)ベビーキャリア オリジナル』を買うのは十分アリだと思う。

今回は安さ/コスパに着目して「オリジナル」シリーズの検証に絞ったが、ビョルンには上位モデルも用意されている。おんぶもできて3歳まで使えるWEは、それでも税抜定価12,800円~と安いから要チェックだ。!

最上位機種ONEは税抜定価16,800円~で、WEの前向き抱っこができるバージョン。

ちなみに店頭での売れ行きをベビービョルン株式会社に聞いたところ、One → オリジナル → We の順だとか。次の機会はWEとONEの検証も行ってみたい。

抱っこひものようなアイテムは、使い続けるうちに不満が出てきたりするもの。もし複数メーカーの商品を購入して使い比べたことのあるママ&パパがいたら、どのメーカーのどれが良かったか、 ぜひ編集部にも教えてほしい!