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一言で表すとしたら「ジェネリック」な映画である。
それもフローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドという手練れの俳優が笑ったり泣いたり怒ったりするのだから、それをもって「顧客満足度」が保証されているということもできるだろう。
また、映画というものが「人が人生で直面するさまざまな喜びや悲しみを描くもの」だとすれば、出会いがあって赤ちゃんが生まれて、お母さんがガンになることで本作はそれを完全に達成しているといえる。
しかしながら、表現は常に、何か突出して他の作品と違う部分があることが重要で、どんな低予算のくだらない血まみれホラー映画であっても、よその映画で観られない突出した部分が一つでもあればそれは高く評価されるべきだ(これは「突出して演出がメチャクチャで意味がわからない」というような、一般にネガティブな方向でも構わない)。
本作にはそういう突出した部分は全然ない。引っかかるものがどこにもない、つるつるした「ジェネリック」な映画で、何一つ記憶に残らない。
STORY:新進気鋭の一流シェフであるアルムートと、離婚して失意のどん底にいたトビアス。なんの接点もなかったふたりが、ありえない出会いを果たして恋に落ち、娘が生まれる。そんな中、アルムートの余命がわずかだと明らかになる......
監督:ジョン・クローリー
出演:フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールドほか
上映時間:108分
全国公開中