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Adoがプロデュースするレトロホラーアイドル・ファントムシータがついにメジャーデビュー! 2025年7月9日に初のCDシングルとして『すき、きらい』を発売(5月9日先行配信)。また7月21日からは初の日本ツアー「フレイム・メドゥーサ」を開催する。

昨年6月、配信限定シングル『おともだち』でインディーズデビューしたファントムシータ。11月には初ワンマンライブ「ハイネ」を日本武道館で大成功させ、今年1月から2月にかけて初のワールドツアー「Phantom Siita 1st WORLD TOUR "Moth to a flame"」を実施。数々の大舞台を経て、この夏、本格始動となる。異端なアイドルとして独自の世界を表現する彼女たちに、メジャーデビューへの意気込みを聞いた。

――メジャーデビューおめでとうございます!

もな ありがとうございます。『おともだち』でインディーズデビューしたのが、ちょうど1年前くらい。その節目にメジャーデビューという形で、また新たな節目を作ることができ、スゴく嬉しいです。

美雨 プロデューサーのAdoさんには「まだメジャーデビューしてなかったんだ」と言われたけれど(笑)。そう言っていただけるくらい、メジャーデビュー前にも関わらず色んな経験をさせていただいたんだなって。改めて、関わってくださる全ての皆さんへの感謝の思いが溢れました。

――メジャーデビューシングル『すき、きらい』は、『おともだち』と同じチャラン・ポ・ランタンの小春さんによる書き下ろし。今年4月クールに放送されていたテレ東ドラマ24『ディアマイベイビー~私があなたを支配するまで~』のオープニングテーマでもあります。

耳に残るキャッチーさがありながらファントムシータらしい狂気も感じられる、メジャーデビューに相応しい楽曲だと感じました。

百花 水滴が落ちるような音が響くイントロがとても素敵ですよね。『おともだち』では楽曲のいちばん最後に水滴の音が入っていましたが、この不穏の雰囲気は、まさに(チャラン・ポ・ランタン)小春さんの世界観。ゾワゾワします。展開がコロコロ変わるのも印象的です。サビ前に呟くように歌ったり、セリフパートがあったり、ラスサビでは感情が爆発したり......。

凛花 セリフパートは特に注目して聴いてもらいたいです。デモテープの時点で「どう表現するんだろう?」と私もワクワクしていたんですけど、完成した音源を聞いた時、もな、美雨の狂気じみた演技力にビビビッと来ちゃったんですよね。「うわー、言ってそう!」って。

もな それって、私たちがリアルに言ってそうってこと!? (狂気じみた表情で)「ずっと一緒って言ったよね......」って(笑)。

凛花 そうそう! それくらい迫真の演技だったってこと(笑)。

美雨 アハハ。

私はサビ前の凛花の「ドキ、ドキ」が超好き。あの一瞬静かになるところで「サビが来るぞー!」って、本当にドキドキするんですよね。それから最後のサビで百花が「すき、きらい」と歌ったあとに「......ハァッ、......ハァッ」って漏らす息遣いも堪らない! 

歌詞だけじゃなく、リズムや音の大きさの変化でも情緒不安定さが表現されているので、パフォーマンスしながら自分たちも感情が揺さぶられます(笑)。

――早くライブでのパフォーマンスがみたいです! 今回はメジャーデビューということで、衣装も一段と華やかですね。

話題沸騰! Adoプロデュースのレトロホラーアイドル・ファントムシータが今夏メジャーデビュー&日本ツアー開催「世界ツアーを経て成長した私たちを見てください」

もな 現代のアイドルに擬態したかのようなメンバーカラーをあしらったドレス。メンカラの衣装をみんなで着られてスゴく嬉しいです。滲んだ血をモチーフにした赤のレース、蛾を模した胸元のリボンに、ファントムシータらしさが表現されているところもポイント。メンバーそれぞれデザインが違っているので、是非、色んな角度から見てもらいたいです。

――メジャーデビューに合わせて全国ツアーも開催されますが、今年1~2月には初のツアーにして、アジア・ヨーロッパ・アメリカを回る初の世界ツアーを駆け抜けられました。初めて尽くしの大舞台。いかがでしたか?

美雨 日本武道館での初ワンマン「ハイネ」を終えてすぐ、世界ツアーに向けての準備が始まりました。しっかりツアーを完走できるのか? 海外のステージにどれくらいお客さんが来てくれるのか? 楽しみな気持ちもありつつ、行くまでは不安も大きかったです。

ただ、各地で私たちを出迎えてくれたハイネ(ファンの呼称)の皆さんを目にした瞬間、不安な気持ちはさっぱり無くなりました。異国の地ではあるけれど、今ここは私たちのために在る場所なんだって。どんどん楽しい気持ちが膨らんでいきました。

もな 海外のお客さんは、とにかく反応がダイレクト。ファントムシータのステージはいわゆる劇場型で、お客さんを煽るパフォーマンスをあまり行わないのですが、それでもひとつひとつに大きなリアクションを示してくださるんです。ちょっとしたカルチャーショックでした。お客さんと一緒にステージを作り上げる、一緒に高まっていく感覚を、より強く実感するツアーでしたね。

美雨 分かる! スゴく手応えがあったよね。パフォーマンスで魅せるのはもちろんだけど、空気の作り方や、会場全体のボルテージを高める方法みたいなものを、感覚で理解できた気がするというか。正解はないと思うけど、ひとつ殻を破れたなって感じがする。

凛花 言語の壁もあったもんね。「ハイネ」のMCではつたない言葉でも気持ちを伝えることができたけど、英語だとなかなか難しい。

少しでも伝わるよう、身振り手振りを交えたり、積極的に目線を合わせるようにしたり。「今は笑うところだよ」「ここは静かに聞いてね」と、メンバー全員で会場の空気を作っていけたのは、スゴく自信に繋がりました。次の日本ツアーにも活かしたいです。

――百花さんはいかがでした? 「ハイネ」では、ソロで椎名林檎さんの『歌舞伎町の女王』を堂々と歌い上げ、デビューしたばかりとは思えない歌唱力で本当に驚かされました。海外のお客さんを前にしても、その堂々っぷりは変わらず?

百花 そうですね。緊張はしましたがスゴく楽しかったです。ウフフ。

もな 百花、嬉しそう(笑)。

百花 本当に夢のようでした。ほんの数年前までは「いつか歌手としてデビューできたら」とレッスンに通い続けて、世界ツアーなんて夢にも見ていませんでしたから。みんなの言う通り、学びもたくさんありましたし、もっともっと、成長していきたいなって思いました。

――せっかくの海外です。

ライブ以外の思い出も聞かせてください。

美雨 移動日にみんなで各地のご飯を食べて回ったのも楽しかったけど、いちばんは、1日オフの日にみんなでアナハイムのディズニーランドに行ったことじゃない?

もな ジェットコースターに乗れない方たちがいたんだよね(美雨と凛花のほうを見て)。「こういう機会だしチャレンジしよう」って、言葉巧みに乗せましたけど(笑)。

美雨 ただ映像を見るだけのアトラクションかと思ったら、急に高度が上がって、「え! 何、何!?」と困惑していたら、隣にいた外国人のカップルさんに「今から落ちるぜ! スリー・ツー・ワン!」みたいなことを言われて!

もな めちゃくちゃ大絶叫していたよね(笑)。

美雨 怖すぎたんだもん! アトラクション以外にも楽しむ場所はいっぱいあるのに。まぁ、今となっては良い思い出かな(笑)。

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――これからツアーなどを重ねるたびに、そういった思い出が増えていくと思うと楽しみですね。それに、何だか以前にも増して結束力が深まっている印象を受けます。

もな 海外ツアーを経て課題もたくさん見つかり、帰ってきてからメジャーデビューに向けて「もっとこうしたいね」とみんなで意見を交わす時間が増えたから、かな? 確かに最近、より一体感が出てきた感じがします。

凛花 もなと美雨は常に周りを見てくれているんです。話し合いの場でも積極的に改善点を伝えてくれるので、助かっています。

もな 私は自分を見るのが苦手なだけ。

全体を俯瞰して見るほうが得意なんです。凛花と百花は、どちらかといえば自己フォーカス型。どんどん表現力をアップデートしていくよね。間近で見ていて本当に尊敬する。

――お互いに尊敬し合える関係、素敵です。

もな でも私としては、どんな些細なことでも、ハッキリ意見を言い合える関係性を築いていきたいって思っています。仲が良いことも大事だけど、時には前向きな衝突もあっていいかなって。全員、遠慮なくかかってこい! って感じです(笑)。

美雨 もなはこう見えて体育会系だからね。お手柔らかにお願いします(笑)。

――では最後に、『おともだち』でインディーズデビューしてからの約1年間を振り返りつつ、皆さんが掲げる個人的な目標を聞かせてください。

もな デビュー当初は「レトロホラーって何?」「どういうコンセプトなの?」と言われることも多かったのですが、活動を続けるうちに、他のアイドルさんから「ファントムシータさん、好きです」と声をかけていただく機会が増えた1年間だった気がします。普段はアイドル界隈にいらっしゃらないような方から反響をいただくこともあり、少しずつ認知されてきているんだなって。とてもやりがいを感じる毎日でした。

メジャーデビューを控えて私が掲げる目標は、誰もが心から信仰できるアイドル像の確立。私はまだ17歳で、考えもブレますし、人間として未熟なところばかりですが、アイドルとしてステージ立っている以上、プロですから。皆んなから愛される存在として、責任を持って、日々の活動に励んでいきたいです。

百花 私はとにかく応援してくださる方の存在に支えられた1年間だったと思います。デビュー前は、ひとりで歌とダンスのレッスンを受ける日々。それが今となっては、一緒に頑張る仲間がいて、ライブで名前を呼んでもらえて。本当に幸せです。

それと、もともとホラーが苦手で、表現方法も手探りだったのですが、自分の気持ちに当てはめて楽曲を理解することでパフォーマンスの手応えも出てきました。ただ怖い顔をするんじゃなく、内側から溢れ出る感情の黒い部分も包み隠さず表現にしていくことが大事なんだなって。ファントムシータは唯一無二の表現力を持つアイドルだと思うので、メジャーデビューさせていただくからには、音楽番組にもたくさん出て、世間の皆さまの目に留まるパフォーマンスを見せていきたいです。

美雨 私は、この1年間で自分自身のことをよく知れました。というのも、ファントムシータになるまでは、自分が何をしたいのかずっと分からずにいたんです。感動を得るためにわざわざ映画館に足を運んでいたくらい、とりとめのない毎日を送っていました。それが今は本当に夢のような出来事の連続。辛いこともありますが、そのぶん驚きや感動もたくさんあって、どんどん感受性が豊かになっている気がします。

こうしてインタビューを受けさせていただく時間も、自分の気持ちに気付くキッカケになるので、スゴく楽しい。数年前まで夢も何もなかったのに、今は自分の人生を生きているなって感じがします。このキラキラした気持ちを忘れないよう、"無色透明"であることを大切に、何色にも染まることができ、状況に応じて色んな顔を見せられるアーティストになっていきたいと思っています。

凛花 私も、ファントムシータになってから、世界が広がった実感があります。それまでは家と学校が世界の全て。家族や友達など、特定の誰かとしか接する機会がありませんでした。でも今は、日々新しい出会いがたくさんある。それこそ今年は、海外のハイネの皆さんにもお会いできました。

色んな方とコミュニケーションをとるうちに、考え方にも変化が出てきて、今まで眠っていた"自分"が "羽化"したような気もします。SNSやYouTubeのコメント欄を見ていると、「誰に何と言われようと私はファントムシータが好き」とコメントしてくださる方がいました。私自身、もともと人目を気にしがちな性格だったので、そんなふうに応援してもらえていることがとても嬉しいし、これからも、そう思っていただけるような表現を続けていきたいなって思います。

初めての日本ツアー。来てくださった方全員に、そう思わせるようなパフォーマンスをお見せしたい! メジャーデビュー後も、全力で駆け抜けます!

話題沸騰! Adoプロデュースのレトロホラーアイドル・ファントムシータが今夏メジャーデビュー&日本ツアー開催「世界ツアーを経て成長した私たちを見てください」

●ファントムシータ 
レトロホラーをコンセプトに活動する、Adoプロデュースのアイドル。左から百花(もか・18歳)、美雨(みう・20歳)、凛花(りんか・18歳)、もな(17歳)。チャラン・ポ・ランタンの小春が手がけるメジャーデビューシングル『すき、きらい』が7月9日(水)に発売。カップリング曲「そっくりさん」は、新進気鋭のボカロP・是による書き下ろし。1st JAPAN TOUR 「フレイム・メドゥーサ」が今夏開催。8月1日には「TOKYO IDOL FESTIVAL 2025」出演決定! 
公式X【@PhantomSiita】 
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取材・文/とり 撮影/佐々木里菜

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