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「セックスレスは『コント、獣!』だと思って解消せよ!」と語るラランド・ニシダさん

小説家としても活躍しているお笑い芸人・ニシダ(ラランド)が、ファンの方々とただただセックスの話をしていくシリーズ連載「ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』」。

特にお悩みには答えないし、何かしらの答えも出さないし、ジャッジもしません。

ただただ、セックスの、話を、していきます。

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【No.011】

――今回のゲストは、30代女性のAさんです。

Aさん よろしくお願いします! ニシダさんの小説、読んでます。この連載も面白くて好きです!

ニシダ よくライブに来てくださる人だ! いつもありがとうございます。

――Aさんは、人に話せていないセックスエピソードがあるそうです。

ニシダ なんでしょう。

Aさん 人生で一番「不思議だな~」って思ったセックスがあって。

ニシダ 不思議だなって思ったセックス?

Aさん はい。私、結婚しているんですけど、しばらくセックスレス気味だったんですね。そんなときに夫が病気で倒れて、救急車で運ばれたことがあって。

無事に回復して退院したんですけど、その後、週5でセックスするようになったんです。

ニシダ ええ。

Aさん 人が変わったみたいだったので、すごいびっくりして、どういう心情の変化なのか気になって夫に聞いたら、どうやら倒れたときに"死"を初めて意識したらしくて。

"死"を意識したら急に「セックスしたい」欲が高まったって言うんです。人間ってやっぱり動物なんだな、と思った不思議な体験でした。

ニシダ それはしばらく続いたんですか?

Aさん 1ヵ月くらい週5でしてたら、私が膀胱炎になっちゃって。それからは1、2ヵ月に1回くらいに落ち着いちゃいましたね。

ニシダ 膀胱炎かあ。まあ、いきなり数が増えるとね。夫さんの急変に、Aさんはついていけたんですか?

Aさん 私は全然楽しくて、「やったー!」みたいな。「ようやくこのときが来た!」って感じでした。

ニシダ えー、楽しかったんだ。

Aさん 楽しかったですね。できるもんならいっぱいしたいってタイプなので。

本当に、高校生の一番盛ってる時期みたいな感じでした。「どこにいても、何をしててもしたい」みたいな。

ニシダ その前は、セックスがもう全然なかった?

Aさん そうですね。3ヵ月くらいセックスレスで、「ちょっと寂しいなあ」って思ってたところでした。夫の体調が悪かったのもあったんですけど。

ニシダ なるほど。夫さんの性格が変わったりとかはなく?

Aさん 変わらなかったですね。セックスが増えただけで。ちなみに夫が倒れたとき、「冷静にならなきゃ!」って思って、車で「ラランドの声溜めラジオ」を聞きながら救急車を追いかけました(笑)。

ニシダ ありがとう、それは(笑)。まあ、よく聞きますよね。命の危険を感じたら「子孫を残さなきゃ」って本能が強くなる、みたいなの。

でも、実際にそういう経験をした人に会うのは初めてかも。その爆発した性欲がAさんに向いてよかったですよね。夫さん、Aさんのことをすごく愛してるんだなって思いました。

Aさん そうですね。ほかに行かなくてよかったです。

ニシダ 家で週5でセックスしてたら、絶対浮気しないもんな。

Aさん できないでしょうね。

ニシダ あと、ふたりとも痩せそう。

Aさん あ、ちょっと痩せました。

ニシダ やっぱり。

Aさん 膀胱炎になったときに。

ニシダ じゃあ膀胱炎じゃねえか(笑)。

ちなみに、セックスが増えると夫婦仲って良くなるんですか?

Aさん あー、それでいうと私の機嫌が良くなりましたね。その時期は"人生のハリ"が全然違いました。

ニシダ へえ~、"人生のハリ"かあ。

Aさん 「今日、帰ったらセックスできるかも」って思えるのがうれしいんですよね。それまでは「どうせできないんだろうな」とか「こっちらから迫って嫌われたらイヤだな」って悶々としていたので。

ニシダ "人生のハリ"で思ったけど、男性にとって「充実したセックスライフ」って、セックスしてる相手が多いことを指すイメージがあるかもしれない。

Aさん あー、そうかもしれないですね。女性は、ひとりとの性生活の満足度が「充実したセックスライフ」に直結してる気がします。

――ニシダさんがセックスレスのカップルに何かアドバイスするとしたら?

Aさん 聞きたいです。

ニシダ いや~、難しいですよね。どうしても自然と減っていくものだとは思うんだよな、結局。

Aさん うーん、そうかあ。

ニシダ でも、セックスレスで悩んでる人って多いって聞きますよね。......1回死にかければ解消するのかな?(笑)

Aさん いや~、どうなんでしょう(笑)。

ニシダ これは眉唾なんですけど、海外だとセックスレスのカップルで病院に行って、メンタルケアを受けたりするらしいんですよね。

どういう話をしてるのかいろいろ調べたら、「相手をどれだけ大事に思ってるか」をセックスに変換する......みたいなことを言うらしくて。

Aさん へぇ~。

ニシダ でも、なんかそれって西洋っぽい考え方だな~って思って。日本ではあまり通じなさそうというか。

Aさん 確かに。

ニシダ だから僕が提案するとしたら、セックスを「コント、獣!」って思うっていう方法ですね。

Aさん おおお......!

ニシダ 「獣のコントを演じる」って思うほうが、なんかいける気がするんですよね。手を挙げて「コント、獣!」って(笑)。

そこからコントに入り込んで、その世界を楽しむ。

それが習慣につながったら、めっちゃいいですよね。

【性の対談連載:ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』】「セックスレスは『コント、獣!』だと思って解消せよ!」
「コント、獣!」と手を挙げるラランド・ニシダさんとAさん(30代、女性)

「コント、獣!」と手を挙げるラランド・ニシダさんとAさん(30代、女性)

Aさん 今夜、それで頑張ってみます!

ニシダ 今夜(笑)。結果報告、楽しみにしておきます!

――次回も引き続きAさんと話していきます。テーマはアダルトグッズです。

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■ニシダ(ラランド)

1994年7月24日生まれ、山口県宇部市出身。2014年、サーヤとともにお笑いコンビ「ラランド」を結成。著書に小説集『不器用で』『ただ君に幸あらんことを』(いずれも角川書店)

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撮影/鈴木大喜

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