接客、営業、介護、教育・研修......続々と導入が進む中、「人間じゃない」ことへの抵抗感を深掘り!
いよいよAI(人工知能)が社会の隅々まで実装され、"普通の人"の仕事や暮らしにまで浸透し始めた2025年。それは世の中をますます便利にする一方、速すぎる変化が戸惑いやあつれきを生んでもいる。
さまざまな業種で対話型AIによる代替が進む中、AIにやってもらってもいいと思う場面があれば、絶対に人間にやってほしいと思うこともあるだろう。AIを使用する場面について500人に線引きを聞き、各業種の関係者にAI代替の今を語ってもらった!
【9割の職業で「AIに抵抗あり」が多数派】日常のさまざまな場面で対話型AIが加速度的に普及した2025年。人間の仕事はすべてAIに取って代わられてしまうのではと不安の声が上がる一方で、まだまだ対話型AIとの無機質なやりとりに抵抗を感じる人も多いだろう。
週プレでは500人にアンケートを実施し、対話型AIへの抵抗感を調査。医療、カスタマーサポート、介護など、接客や営業を伴うあらゆる業種において、対話型AIに対応されることがアリかナシかを探った。
調査の結果、具体例として挙げた10の業種のうち、9の業種で、AIが対応することに
「抵抗を感じる(少し感じる・強く感じる)」が「抵抗を感じない(あまり感じない・まったく感じない)」を上回った。
その中でも、対話型AIでの対応に最も抵抗を感じる人が多い項目は「恋愛の相手(恋人代行のAI版)」(Q1)と判明。7割以上の人が抵抗感をあらわにした。
「どれだけAIが進化しても、生身の人間には絶対にかなわない」(47歳・飲食店従業員)
「恋愛までAIに代替される未来はディストピアすぎる」(24歳・大学院生)
では、疑似恋愛の相手をする当事者はどう思っているのか。現役パパ活女子に話を聞いた。
「パパ活には『誰でもいいから愚痴を聞いてほしい』『なんでもいいから金持ち自慢がしたい』という需要が一定数あり、そういう人はチャッピー(ChatGPT)に流れてしまうかもしれません。
でも、パパ活をする男性の多くはデートの相手をしてくれる女性を求めているので、実体のないチャッピーでは代替できないかと思います。
近い未来、対話型AIを内蔵した美少女ロボットが登場したとしても、それを買うくらいなら1回のデートで1万円くらいのパパ活のほうがコスパもいいでしょうしね」
【AIでいい場面もあるが......】次いで抵抗を感じる人が多かったのは「子育て」(Q2)と「医療」(Q3)。まず、保育や幼児教育ではAI時代を感じさせるエピソードが。
「子供が通う幼稚園に、AI機能を搭載したかわいいコミュニケーションロボットがいます。優しくしてくれた人を覚えて懐くそうで、自分より弱い存在に思いやりを持つことを学べるいい試みだと思います。
でも、カリキュラム全体の指導は、やはり先生にお願いしたいですね。親以外の大人とのコミュニケーションを通じて、社会性を育む場でもあると思うので」(38歳・ライター)
医療のAI活用では、こんな意見も。
「自分の病名は先生の口から聞きたい。AIから『あなたはがんです。余命半年です』なんて言われても受け入れられないと思います」(50歳・自営業)
これについて、現役の看護師は次のように答える。
「正直、インフォームド・コンセント(病状の説明を受けた上で患者が自ら治療に同意すること)には積極的にAIを活用してほしいと思っています。医師や看護師の中には、腕はあるけれど説明はすごくへたという人もいるので。
一方、不安を抱える患者さんへの寄り添いは非言語的コミュケーションも大切です。
弱っている人に寄り添うという点で、「介護」(Q4)も対話型AIでは務まらないと感じる人が多いようだ。
「父が入っている施設は外国人の介護職員も多いですが、言葉があまり通じなくてもボディランゲージやスキンシップでうまく意思疎通ができているようです。AIでは高齢者との間に信頼関係を構築することができないのではないかと思います」(47歳・建築関係)
社会福祉学を専門に研究を行なう大学教授も、対話型AIが介護を担うことに疑念を呈する。
「AIは当たり障りのないコミュニケーションは得意ですが、それ以上のことは期待できないと思います。認知症の方は、認知の状態が日々変化するため、パターン化した対応ではうまくいきません。
介護現場は計算しきれないことの連続であり、ある意味でクリエーティブなやりとりが求められるため、対話型AIにできることはかなり限定的と言えるでしょう」
Q11では、44.7%の人が「対話型AIを利用してトラブルになったりイラッとした経験がある」と回答。利用したことがある人の半数近くが対話型AIで困った経験があるという結果に。
特に「カスタマーサポート」(Q9)では〝イラッとエピソード〟が多数寄せられた。
「残業中に会社のプリンターがエラーを起こし、メーカーの営業時間が終了していたのでサイト上のAIオペレーターに復旧方法を聞きました。
こちらの状況をひと通りヒアリングして、最終的には『後日エンジニアから連絡します』とメッセージが来て終了。俺の時間を返せ」(34歳・広告)
「弊社では社内の困り事に対応するAIチャットボットを導入したのですが、精度が低いようで、結局すべて総務部に直接問い合わせが来ています。
AIに学習させるため、社内のデータをまとめるなどけっこう時間を割いたのですが、負担が減らずガッカリ」(33歳・メーカー)
一方Q12では、48.9%の人が「人間よりも対話型AIのほうがいいと思った経験がある」と答えた。AIに抵抗を感じる人が多い中でも、逆にAIが良いと感じたことがある人も一定数いるという結果に。
対話型AIによる対応に唯一、「抵抗を感じない」が多数派だった「言語学習」(Q10)では、こんな声も。
「最近『デュオリンゴ』を始めました。AI相手だから何度間違えても気にならないし、スキマ時間に英会話を学習できるのがいいですね。ただ、数日放置してるとめちゃくちゃ通知が来るので、それはちょっとウザい」(21歳・大学生)
限定的な場面では頼りになる対話型AI。接客や営業の仕事はこれからも人が中心となり、足りない部分をAIにサポートしてもらうくらいがちょうどいいのかもしれない。
取材・文/渡辺ありさ(かくしごと) 写真/Adobe Stock アンケート/Freeasy











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