1曲目、デビューシングルである『初恋ダッシュ』からスタート。登場したのは立ち上げメンバーである渡辺麻友、多田愛佳、仲川遥香、平嶋夏海。渡辺や多田はデビュー当時の髪形であるツインテール! それを見てこの5年間が一気にフラッシュバックし、軽く涙。4曲目には『アッカンベー橋』。菊地あやかの加入と初めてオリコンウィークリー1位を獲得した渡り廊下走り隊にとって忘れられない1曲。
ここで今や演歌歌手としてオリコン1位を獲得するなど、大活躍の岩佐美咲が登場。さらにもう一人メンバーが呼び込まれる。その時、会場のほとんどはそれが浦野一美と思っていただろう。だがそこに現れたのは昨年、芸能界を引退した小森美果! この日限りのサプライズ復帰に驚き、ふるえが止まらない。
そして中盤、ようやく浦野一美がステージへ。発表時にタイトル名が大きな話題となった『姉妹どんぶり』を渡辺麻友とともに初披露。「私、28歳ですよ!」と自虐ネタを入れつつ、AKB48の1期生でもあるベテランの味を見せる。
最後にメンバーからの挨拶。小森は「出ると言ってなかったのに、こもりんタオルを持ってる人がいて」と驚き。
そして最後に渡辺。「うーー、うーー」とサイレンのような声で泣きながら震えている。「グループの解散を初めて経験して、こんなにも、せつなくて、悲しくて、寂しいんだなと実感しています」と、感情いっぱいに話し始める。そして「たくさんの縁があって、深い絆のあった渡り廊下が本当に大好きだし、私がいちばん私らしくいれる場所」と活動を振り返り、最後には「このメンバーとみなさんと走り続けた日々が私の青春でした。今まで本当にありがとうございました!」と絶叫。
まゆゆといえば、AKB48の中ではマジメで優等生で完璧なアイドル。
今回のコンサートで渡り廊下走り隊は解散した。だが個々のメンバーの活動はどんどん広がっている。この先、5年後10年後に、再び彼女たちが集まってくれたら、どんな成長した姿を見せてくれるのだろう? その日を楽しみに待ちたい。
(取材/文・関根弘康)