自分の伝えたいことを正確に、そして簡潔に伝えるのはとても難しいことです。
 簡潔に伝えようとすると、逆に空回りしてしまい言葉をまとめられなくなってしまったり、また、あまりにも思い浮かぶ語彙が少なすぎてどう表現していいのか分からなくなってしまったりすることもあります。


 要点を的確に表現し、短い言葉で伝えるにはどうすればいいのでしょうか。
 米国の脚本家兼プロデューサーであるミロ・O・フランク氏は“How to Get Your Point Across In 30 Seconds or Less(30 秒以内で要点を伝える方法)”(有料Podcast番組「エグゼクティブ・ブックサマリー」にて邦訳要約版を配信中)の中で、30秒以内で要点を伝える方法を伝授します。
 どうして30秒なのか。フランク氏によれば、人間の集中力が持続時間は平均30秒であり、何かしらの動きや変化がなければ30秒以上は集中することができないのだといいます。例えば、テレビのニュース番組では30秒間でニュースの内容を伝え、30秒間でビデオやインタビューの編集を見せて、30秒間で締めくくります。つまり話は、30秒間で伝えることが大切だといえます。

 その30秒の話の中には、特に注目を集める要素を盛り込む必要がありますが、フランク氏はそれを「フック」と呼びます。「フック」があると、その話を聞かずにはいられなくなり、グッと心をひきつけるのです。
 では、自分のメッセージの中に「フック」を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。そんなときは次の質問を自分に問いかけてみましょう。

・メッセージの中で最も興味深かったり、面白かったりするところは何か?
・最もユーモアがあるその部分を一文に要約出来ないか?

 そして、候補が見つかったら、さらに次の質問を投げかけましょう。

・そのフックを使うことで、目的に近づけるのか?
・聞き手と関連があるのか?
・自分の取るアプローチと繋がりがあるのか?
・聞き手を楽しませたり、関心を集めたり出来るのか?
・30秒メッセージの冒頭に持って来られるのか?

 こうした「フック」を効果的に使うことで、自分の言いたいことを簡潔に興味深く伝えることができるのです。


 ビジネスの現場では、様々な人と様々な形でコミュニケーションを取る必要があります。そんなとき、30秒で自分の伝えたいことを伝えるためには、まずは、話の「フック」を自分で探し、人の心をひきつけてみる工夫をしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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