レアル・マドリードに所属するベルギー代表FWエデン・アザールの元代理人が、同選手の現状を嘆いた。27日、ベルギー紙『La Dernière Heure』が伝えた。


 現在30歳のアザールは2019年夏、1億1500万ユーロ(当時レートで約141億円)の移籍金でチェルシーからレアル・マドリードに完全移籍。2018年夏にユヴェントスへと移籍したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドに代わる新エースとしての活躍が期待されていたが、加入後は度重なる負傷に悩まされおり、公式戦出場は通算37試合にとどまっている。

 2013年までアザールの代理人を務めていたジョン・ビコ氏は、スペインで苦しむアザールについて、「あの時期(C・ロナウドの退団後)にレアルへと行ったのは間違いだった。彼は1年早く出るべきだった。彼(C・ロナウド)が去った後に加入したことは、素手でヒマラヤを登るようなもので、私ならその前年に彼に『マドリードへ行け』と忠告していただろう」とコメント。また、次のように語り、アザールが“白い巨人”に適応できていない原因を分析している。


「レアル・マドリードがリズムやインテンシティの点で肉体的に非常に激しい試合をすることを人々は認識していないし、忘れている。ハメス・ロドリゲス(現エヴァートン)のような才能のある人は、適応できていない。この時点で、エデンはレアル・マドリードの選手ではなく、バルセロナの選手だ。バルサでは選手よりもボールが走り、彼が行くべきだったのはバルサだった」

「バルサにいれば、もっと自由にプレーでき、常にボールを足元に置くことができ、世界最高の選手になれただろう。マドリードでの身体的な要求は(バルセロナと)非常に異なっており、彼の体格には合わないプロジェクトだ」

 レアル・マドリードは27日、チャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグでチェルシーと対戦する。アザールも招集メンバーに含まれているが、果たして古巣戦で周囲を黙らせる活躍を披露することができるだろうか。