欧州リーグ協会(EL)のクラウディウス・シェーファー会長が、国際大会の賞金高騰について懸念を示した。7日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。


 FIFA(国際サッカー連盟)は5日、今夏に行われるFIFAクラブワールドカップ2025の賞金総額が10億ドル(約1500億円)であることを公表。同賞金は出場クラブに分配されることも明らかにした。

『BBC』によると、ELのシェーファー会長は国際大会における多額の賞金が小規模および中規模リーグの競争バランスに与える影響について懸念を表明。「競争のバランスはリーグにとって最も重要なテーマの1つだ」と自信の見解を示した。

「今夏の大会(クラブワールドカップ)に参加するクラブへ支払われる金額を見ると、非常に莫大な額であることが分かる。たとえば、アドミラル・ブンデスリーガ(オーストリア1部)のクラブが5000万ドル(約75億円)を獲得すれば、そのリーグに大きな影響を与えることになる」

 今夏のクラブワールドカップは、出場チームが32チームに拡大される初めての大会だ。これまで参加できなかったクラブも参戦できるメリットがある一方で、シェーファー会長が言及したように、小規模および中規模リーグのクラブが参加して巨額の賞金を手にした場合、国内リーグの他クラブが実施できない規模の大型補強を敢行できるようになる。経済面や戦力面で大きな差別化が生じてしまい、同一リーグ内の不均衡ができてしまう点はいまだ解決の糸口が見えていない。
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